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FinalFantasyT
12.ニトロの火薬を求めて…〜外海への出発〜

エルフの王子の呪いをとき、神秘の鍵を手に入れた光の一行はニトロの火薬があるというコーネリアの一角に来ていた。


「あ!あったよ!ここっ」


そう叫ぶサルテの足元には小さい宝箱が……
鍵穴も丁度鍵と一致している。


『これだな。ニトロの火薬って』


箱を開けるとそこには小さい袋が…………………
中には粉状のものが入っていた。


「ずいぶんと小さいな。本当にこれがニトロの火薬なのか?」


ウォーリアはもっと別のものを想像していたのだろう。彼は半信半疑で袋を見ていた。


『多分ね。エルフたちも粉状の物だって言ってたし』


「そうか」とウォーリアが呟くと、「そうだ」と優羅は返した。


『ヨシッ。今度はドワーフの洞窟だ!』


ドワーフの洞窟―


「惜しい。もう少しで作れるのに!」


「惜しい。惜しいな〜」


「ニトロの火薬さえあればなぁ〜」


『ニトロの火薬ならここにあるぜ♪』


いつの間にかドワーフたちの後ろにいた優羅は火薬の入った袋を目の前に掲げた。


「おおっ。それはニトロの火薬!」


「これで洞窟繋がる!!」


ドワーフたちは喜びながら作業に取りかかっていく………………………。
優羅はウォーリア達を後ろに押しやるとドワーフたちにゴーサインを出した。


「優羅。いきなり何をして………」


そうウォーリアが言った時だった。


ドカアァァァァン!!!


タイミングよく爆発した火薬の威力は凄まじいもので、体重が軽いとは言えない優羅も爆風で軽くよろめいた。


『うわっ!』


「優羅!」


よろめいた拍子に転びそうになった優羅をウォーリアは慌てて受け止める。


ガンっ!


『あいてっ!』


…………………受け止めたのはいいものの、受け止めたときに鎧に頭をぶつけたのか優羅は後頭部を押さえながら呻いていた。


「す、すまない……」


『だ、大丈夫だ。問題ない』


―問題なくはないだろう―とウォーリアは思ったが、もとはといえば自分の受け止め方が悪いのが原因のためそれ以上何も言えなかった。


「これで外海に繋がった!光の戦士たち。外に出れるようになった!」


そんな二人をよそにドワーフたちは喜び、はしゃぎ回っている。


「いよいよ外海ね。きっと強いモンスターがたくさんいるはずよ」


「頑張らないとね!」


「どんなに強かろうが絶対に勝つ!」


「光は我らと共に…………………」


『これからの旅にクリスタルの加護が有らんことを……。よし、行こう!』


光の一行は船に乗り込み外海を目指す。


暫く洞窟内を進んでいると、出口の光が見えてきた。


『外海に出るぞ!』


……………………………………。


外は内海と変わらない様だった。
少し荒れていること以外は……。


「……。」


「何か……あんまり変わんないね」


「そ、そうだね」


「だがモンスターは強くなっているかも知れないぜ」


『そうだな。でも、やっぱ…もうちょっと違いがあってもいいかもしれないけどさ』


「でもこれくらいが丁度良いよな」と優羅は笑った。
四人もつられて笑い始める。


青空の輝く海原に、五人の笑い声が明るく響くのだった。



続く…………………


______
あとがき

ちょっと短いですね。
次からどんな風に進むかは…………………

気分次第です。(笑)

後、ウォーリアは笑ってるていうより微笑んでるに近いかな。




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あきゅろす。
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