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FinalFantasyT
10.王子のお目覚め大作戦!ー2

城のエルフ達に連れられて 光の一行はエルフの王子が眠る部屋にいた。


「スヤスヤ…………………」


エルフの王子は本当にスヤスヤと寝息をたてながら眠っている。


話を聞くと五年前。ダークエルフのアストスという奴に呪いをかけられ眠りについているらしい。


呪いをかけられた…………………にしてはやけに穏やかな寝顔だが。


『試しにつねってみるか?』


「止めなよ優羅王子様が可哀想」


つねって起こそうとした優羅の案はあえなく却下された。
因みに毒の治療は済ませてある。


「王子を起こすには(目覚めの薬)が必要なのです。しかし、その薬を作れるマトーヤ様は水晶の眼を無くされて…………………」


『要はそのマトーヤさんの眼を取り戻して薬をつくってもらえば良いわけだな?んでついでにアストスを倒す…………………と』


「アストス倒すのついでなんだ…………………」


呆れ顔で言ったサルテの言葉は敢えてスルーしておく。


『よし。じゃあマトーヤさんの居る所に行きますか』


と言うことでマトーヤの洞窟に向かうことになった。


マトーヤの洞窟―


マトーヤの洞窟に着いた一行はそのあり得ない光景に全員ポカンとしていた。


「箒が…………………喋ってる」


『…………………そうだな』


 知ってはいたけど。やっぱりあれだ…………………。うん、その……


 スッゲー気持ち悪い。


『失礼かもしれないけど。これ、かなり不気味だな…………………』


四人は何も言わないが、リースとサルテはブンブンと首を縦に振っていた。


「こんなところに何の用だい。こっちは眼がなくて困ってるんだ。用が無いならさっさと出ていっておくれ」


暫く物珍しそうに回りを見ていると、箒たちが来客を伝えにいったのかマトーヤが奥から出てきた。


『えーと。貴女がマトーヤさん?』


「そうだよ。今年でもう四百になるかね」


「えぇっ!こんなに若いのに!?」


そう。マトーヤの姿は実年齢とかけ離れた若い女性の姿だったのだ。
驚く一行にその雰囲気を感じ取ったのかマトーヤは笑い出した。


「ハッハッハッ。世の中見た目が真実じゃないんだよ?若造たち」


『あ!そうです。我々はエルフたちからの願いで目覚めの薬を作ってもらいに来たんです』


「あぁ、あの子だね。確かに作ってやりたいんだが…………………」


「眼がなくてねぇ」と困ったように言うマトーヤに優羅はこう言った。


『だから、私たちが貴女の眼を探してきます。どこにあるのか検討つきませんかね?』


優羅の言葉に四人は驚いたが、成る程、と納得したようだった。


「それが水晶の眼をアストスの奴が持っていってしまってね。本当に困った奴だよ全く」


「結局アストスの討伐に繋がるのか……」


ウォーリアは考え込むようにそう言うと、顔をあげて他の四人に意見を求める視線を向けると全員考えたことは同じだったらしい。


『頑張ってアストス倒してきます』


「気を付けていってきな。そうだ!あれを持っていくといい」


そう言って箒たちに何かを指示し、暫くすると箒たちは大きな箱を持ってきた。


『これは?』


「アストスの弱点であるミスリルで造られた剣だよ。あたしは剣を使わないからね。あんたたちにやるよ。餞別だと思ってくれればいい」


その剣はキラキラと不思議な光を放っていて持つととても手に馴染む不思議な剣だった。


『しかも二つあるじゃん!ウォーリアと私で使えるな♪』


「そうだな。確かに役に立ちそうだ」


「いいなー。ペアルック、羨ましー」


『後で装備でペアルックの買ってあげるよ』


「やった!」


「あ!僕のも!」


「俺のも欲しいな」


『か、金足りるかな…………………』


そんなほのぼのした会話にウォーリアの抑揚のない声が響いた。


「アストス。倒しにいくのではないのか?」


『あ、ごめん。ウォーリア。今行く』


慌ててウォーリアの後を追う優羅を見て、リースとサルテはにやにやしていた。


「ウォーリア、やきもちやいてる」


「そうだね。面白くなりそう♪」


その頃。ウォーリアはというと―


 …………………何故こんなにムカムカするのだろう。只、仲間と揃いの装備を買うと言っただけなのに……。


『ウォーリア?』


「何だ?」


『もしかして怒ってるのか?』


「?何故そう思う」


『いや、声とかキツいしさ。のんびりしていたのは謝るよ。悪かった』


「ごめん!」と頭を下げる優羅にウォーリアは少し困ったように「君のせいではない」と言った。


『あのさ』


「何だ?今度は」


『お揃いって、良いよな♪』


そう言ってミスリルの剣を指差す優羅にウォーリアは微笑みながら「そうだな」と言ったのだった。



続く…………………



______
あとがき


…………………アレ?

いつ終わんの?コレ。

次で終わるかな。終わらせないと進めないよね。でもなぁアストスのとこ長くなりそうだな。だって、沼の洞窟行ってクラウン取ってそこから西の城に行って…………………。
…………………………頑張るか。

(十話目突破を軽くスルー)



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