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宵闇に曙光を
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───ピヨピヨピヨ。



朝を知らせる鳥の囀ずりに目を覚ます。



「あと10分…」



誰にも届くはずのない言葉を発し再び布団の中で丸くなる。



───ピンポーン。



来訪者を伝える電子音が耳に入る。
昨日森でさ迷ったりして疲れたんだよ、今日はゆっくり寝かせて…。



───ピンポンピンポンピンポーン。



まるで昨日私が寮官室で鳴らしたのと同じ音が聴こえる。
…相手も引き下がる気はないらしい。
何てこんな朝っぱらから起こされなきゃならないんだか。
渋々寝間着から着替えてリビングに行くとクーがソファーに寝ていた。
…動物は寝ていられて良いなぁ。
羨ましげにクーを見てると何かを感じ取ったのか寝返りを打った。



───ピンポーンピンポーン。



再度聴こえたインターホンに軽くため息を吐くと玄関へ行きドアを開けた。



「君が噂の外部生かー」



小さな可愛らしい女の子と、



「なんやえらい不機嫌な顔やな」



かっこいいけどいまいち何かが足りないエセ関西弁男が立っていた。






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