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「また会いましょう。」/柘榴ちゃんへ



私が来る場所はいつも同じ。私はその世界に置き去りにされたように一人で座り込んでいる。
どこか遠く広い世界。

そこにあの人はいつもいる。藍と紅の瞳で上の空を見て、微笑んでいる。
不思議な人。あの人は何を考えているんだろう、なんで此処にいるんだろう。
何を求めているんだろう。疑念は膨れど、毎回会う遠くのあの人をただぼーっと見つめているだけだ。

「貴女はいつも僕を見ていますね」

遠くでそう言われた気がしたけれど実際あの人は私の近くに居た。

「あなた、いつもここにいる…」

ちょっと驚いて、言い方が変になってしまったような感じがしたけれど
あの人は気にしなかった。

「此処は、僕の中でもお気に入りの場所なんですよ」

周りを見渡しながらあの人は言う。
私に話しかけているつもりなんだろうけど、

やっぱりあの人は何処か上の空を見ている。

「私がここに来ると、いつもあなたがいる…」

「僕もここに来ると貴女に会えますからね」

え?という雰囲気に思わされる間も無く、彼の二色の瞳に吸い込まれそうになった。
ただ彼は静かに微笑みながら戸惑っている私に言う。

「クフフ…仕方がないでしょう、貴女は僕と出逢う運命だったんですから。」





ガタン、という振動と共に私は目を覚ます。
停車駅案内のアナウンスが響いている。

いつ間にか寝てしまったようだ。
夢と現実の区別がまだあやふやな私は人混みの流れに逆らって慌てて電車を降りる。

その刹那、風に靡く紺の髪色。

「また会いましょう。」

振り返ると、扉が閉まる電車。

駅のホームに場違いのように一人だけ時間の止まった私。あの人にまた会えるだろうか。
この世界で。


「今度は貴女に夢のような現実を。」




>>柘榴ちゃん
なんというクローム目線。後半は強制的な感じがw
骸難しかったy…この前のは前言撤回で!(








あきゅろす。
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