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シャワールーム
devote4



「…それよりさ、暖め合わない?」




耳に軽く噛み付くとメロは身体を震わせた




「っ、は…馬鹿いうな。お前はもう十分熱いだろうが」




「えー、でも…っ、ぐ、」




メロに肘で脇腹を突かれ、力が抜けた隙にメロは腕の中をすり抜ける




「諦めてさっさと寝たらどうだ」




コーヒーを一口飲んで、そのぬるさに少し顔をしかめるも
すぐにこっちを見た




「え、何?もしかして心配してくれてんの?俺のこと」



「…うるさい、」




あ…メロ少し赤くなった

思わず口の端が上がる





「何笑ってる。眠れないなら眠らせてやろうか」



そう言って愛用の銃を俺に向けた



「いや、いいです、永眠は」



両手を軽くあげて、俺は降参の意を示す




「なら、さっさと寝るんだな。…俺がシャワーから出てくるまでに寝ないと明日は仕事を入れる」




「え、明日って…?」




寝る前に一本、そう思って煙草をくわえたが、メロの予期せぬ言葉に煙草を口から落としそうになった




「なんだ、お前明日は休みじゃなかったか?そのために今日帰って…」




メロはハッ、として下唇を噛んだ




「ふーん、」



言葉の続きに気付いて、俺は顔をにやけさせる




「と、とにかく、寝ろ!
あと、寝室では煙草吸うなよ。臭いが付いたら解ってんだろうな、前々から言ってあるはずだ」



そう言うとメロは慌ててバスルームに入って行った







暫く俺は、メロの言葉の意味に酔いながら煙草をふかしてたけど




ふと、メロの最後の台詞を思い出すと慌てて寝室へ入って、
シーツをバサバサと振るった



これで臭いが完全に落ちるとは思わない




それに昨日うっかり落としてしまった灰の焦げ跡を見ると、



メロがシャワーを浴びた後、
もしくは(メロが俺の体調を考えていてくれてるなら)
明日の朝に



怒鳴られるのと同時に銃口を突き付けられるのは免れそうにないや








End*



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あきゅろす。
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