シャワールーム devote1 カタカタカタ… 薄暗い部屋でキーボードを叩く音だけが響く ピピッ 「よし、」 マットはにやりと笑うと口にくわえた煙草を摘み、煙を吐いた Enterキーを押すと、パソコンが音を立てながらROMにデータを移していく 「どこの組織もヌルイね〜」 そう言って俺はデータが全て移し終えられたROMをケースに入れると、三台のパソコンを次々と閉じた 時刻は夕方の5時 一昨日から俺達はお互い仕事についていて メロは外、俺は家 俺の仕事は今終わったけど… 愛するハニーはいつ帰ってくるのやら 「んー…頭痛い」 ここ三日、いくらゲームやパソコンの得意な俺でもパソコンの画面ばっかり見てたもんだから頭が痛くなった それに、なんだか頭がぼーっとする たった三日間の仕事で体調を悪くするなんて情報屋マット様の名が廃る、 でも、これは、きっとメロがいないから そんなことを考えながら自分を嘲って煙草を灰皿に押し付けた 少し休んだらメロに連絡してみようかな あ、メロからの連絡もくるかも知れないし いや、来ないかな 携帯を頭元に置いて ソファーに寝転ぶと、随分煙草の匂いが染み付いたブランケットに包まる …うわ、メロの匂い消えちゃってる 少し顔をしかめながら、俺は眠りの世界に落ちた [*前へ][次へ#] [戻る] |