08. 休日※一護隊長
うつらうつらと小春日和の陽射しに船を漕いでいれば、遠くから聞き慣れた爆発音。
重たいまぶたを必死で持ち上げ、ふぁァと人目がないので思いっきりのいい欠伸を一つ。
「やれやれ…」
久しぶりの休日だというのに、またあいつらは何をやっているのか…。
するりと纏っていた着物を脱ぎ落とし、死覇装に着替えようとした所でふと気付く。
「しまった」
くるりと踵を返して庭を見れば、物干し竿にかけられた黒。
襦袢のままで悩むこと数分。
「一護隊長、お休みの所申し訳ありません」
裏挺隊が呼びに来てしまったので、仕方ないかと先ほど脱ぎ捨てた着物を再び纏って瞬歩で出掛けることにした。
ああ、半年ぶりの休日が半日で終了だなんて、優秀な部下がいるのになんでこんなに忙しいんだろう?
駆け付けた職場で見たのは、その優秀な部下と新しく同僚となった男の殺気立った場面。
「惣右介、剣八、お前ら何してんだよ」
予想通りといえば予想通り。
惣右介が斬魄刀を抜いている分だけ予想外。
「隊長!」
「は、いるじゃねぇかよ」
私の声に驚いたように目を見開いた惣右介と、ニヤリと笑った剣八。
あ、なんかこうなった理由がわかったかも…。
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