好きと好き
※注意※


藍染様のポジションと性格が違います。

ポジション⇒お父さん
性格⇒白藍染さん

となります。


雛森と乱菊さんの語りで進んでいきます。


先に謝ります。
CP色がかなり薄いです(土下座)




しかたないけど読んでやるよ…って方は進んでください。
















「ももちゃん」
「一護ちゃん?!どうしたの?まさか一人で来たの?」

くいくいと死覇装の裾を引っ張られ振り返ると、藍染隊長の愛猫が私を見上げていた。


「ももちゃんにおねがいがあるの。ダメ?」

耳と尻尾をしゅんとさせて、おっきな瞳をうるうるとさせる一護ちゃんに、私はダメだなんて言えなかった。
むしろ言える人がいたらその人は鬼だよ!

好きと好き







「あのにぇ、チョコ作りたいの?」

まさかそんな可愛いお願いだなんて…あぁ可愛い!

調理場に連れて来られ、一護ちゃんの言葉に私はギュウッと抱きしめた。

「にゃ!ももちゃん苦しいよ〜」

はっとした私は一護ちゃんを放してあげる。
ぷるぷると頭を振り、髪の毛と耳を整えると(その仕草もすっごく可愛いのvV)一護ちゃんは私をキラキラとした瞳で見上げたの。


「お菓子作りならお姉ちゃんに任せて!」
「ももちゃんカッコいい〜♪」

期待の瞳に応えてあげると、大喜びする一護ちゃん。
まずは準備をしてから、一護ちゃんに髪の毛の色と同じ橙色のエプロンをつけてあげた。
それがとっても似合っていて、カメラを持ってこなかったことが少し残念だった。




「できた〜!」

ハート型に固まったチョコに一護ちゃんは大はしゃぎ。本当はトリュフとか色々考えたんだけど、一護ちゃんは手に付いたチョコをペロペロと舐めちゃうから…猫にチョコは良くないって本に書いてあったもん!





「ももちゃんありがとうね!」
「どういたしまして」


ラッピングをしたチョコの箱を持ってとてとてと走って行く一護ちゃん。
隊長、喜ぶだろうな〜と私が思うと、







「に!…ももちゃん、とうしろう、あっち?そっち?」

「え、シロちゃんならあっちだけど……って一護ちゃん?!」

呼び止めたが遅く、十番隊に向かい一護は走り出していた。











「渡すの…シロちゃんなの?」

隊長の悲しそうな背中が見え、あとから一護ちゃんを呼ぼうと決心したのだった。





「とうしろ〜!」

とてとてて走ってきた橙は、ぽふっと隊長の胸に飛び込んできたのよ。
それに驚きながら、隊長は一護を心配そうに見てたわ。
あのスピードじゃいくらなんでも怪我しようが無いと思うんだけど…。


「とうしろうにあげる!」

しばらくして、一護は隊長を見上げて、にぱっと笑ったのよ。
やっぱり可愛いわ。隊長の胸にいなければ、お姉さんの胸でギュウッと抱き締めちゃいたい!
あら、よく見たら隊長に差し出した手の中に可愛くラッピングされた箱が…。

「い、一護ちゃんそれって!」

隣に居たギンが、ショックを受けた表情で後ずさった。
まぁ、わかるけどね…だってアレって、

「いちごとうしろうが好きにゃんだもん!」

ニコニコと笑う一護に、ギンは落ち込み、冬獅郎は

「俺も好きだぞ」

頭を撫でてあげていた。








「あ〜なんかすっごく可愛いわ」

固まったギンには目もくれず、ほのぼのとする二人を眺めて乱菊は呟いた。













噂を聞いてしまい、ひどく落ち込んでしまった。

「そうすけ〜!」
「一護…」

花よ蝶よと可愛がっていたのに、チビッコに取られるなんて!

「そうすけ、そうすけ!」

「どうしたんだい?」

ぺしぺしと膝を叩く一護に尋ねれば、手の中には箱。

「そうすけにあげる!」

箱の中身はチョコ。

「日番谷くんが好きなんじゃ…」
「とうしろうもすき!そうすけもすきなの!」


好きの意味が違うのは何となくわかったが、藍染は一護の頭を撫でて微笑んだ。

「ありがとう一護」

まだまだ嫁にはあげないよ日番谷くん。







あらためて決心したすっかり父親な藍染さんでした。


END






あとがき

あ〜ほのぼの……雛祭りに飾っときたい二人だよね…冬獅郎と猫一護。(現実逃避中)

パパさんの気持ちもわかるけど…一護もう大人だし(猫は一歳で成猫?)













最初、最後はこんな話になっていました。






「いい加減猫離れしたらどうなんだよ、藍染」

「勝手なことを言うね、一護は僕の猫だよ」

「アイツが好きなのは俺なんだよ。諦めやがれ」

「ふふ…それでも一護は僕のだよ。一護は猫だからね」

「藍染、テメェ…!」


「残念だったね、日番谷くん」

「うるせえ!絶対に一護をテメェから奪ってやる!」


「恐いな……まあ、出来るものならやってみるといいさ」










黒いと最強なんですよね、藍染様…。



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