大人になりました!



「そうすけ〜」

あれから約一年。
やはり猫だからか成長は早い。


随分と美味しそうに……おっと、今のは聞かなかった事に。

尻尾を振って、とてとてと走ってきた一護に、黒い笑みを一瞬浮かべた藍染。


一護は全く気付いていない。



「そうすけ〜一護大人!!」

「大人?」

ブイサインをする一護に首を傾げると、一護の足を伝う血に気付いた。

よく見ると床にも点々と血が着いている。


「一護?!怪我をしたのかい!」

「うにゅ?ちがぁうの!一護大人!!」

大変だと思い慌てて抱き上げて心配そうに聞くと、一護は頬を膨らませて怒ってしまった。


どうも話が噛み合わない。





「一護?」

「う〜…血ィ、大人なの!!」

血=大人?



…………








…………あ!









「もしかして……生理かい?」

「?……ニィ…セイリわかんにゃい…」

尋ねてみたものの、生理が何かは一護にはわからなかったみたいだ。




「……しかたないね」


すっとスカートの中に手を忍び込ませると、下着は完全に濡れていた。


「ふにゃ!…う〜…」

さらに進めた手に絡み付く感触を確かめたあと手を引き抜くと、手には赤い血。


「やっぱり生理か」
「ふに〜ィ……」

ため息を着いた愛染に、一護はしょんぼりと落ち込む。


「そうすけ、一護、大人、イヤ?」

眉をハの字にして、耳と尻尾は不安で垂れている。


「イヤじゃないよ」



一護を血に注意して膝の上に座らせれば、



「本当?」


死覇装の合わせ目を掴み、首を傾げて見上げてくる一護と視線が合う。




「…僕も、嬉しいんだよ」



大人になったなら色々出来るしね…








ただ……









「せっかく隠してきたのにな…」




誰かに相談すれば自然と広がるだろう噂に、自然とため息を落としたのだった。









「首輪でも買ってこようか……」



それはまた次回



あきゅろす。
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