01/共に生き延びようと貴方が言ったのに(街刃/戸灯)

【戸守×灯盗】


「嘘つき」


始めからわかっていたんだ。そう、始めから。

こうなることをわかって、望んで、


「嘘つき」

強くなれば、追い付けば、お互いが生き延びれると語った唇に血に濡れた指を当てる。


「嘘つき」

この口で俺に幸せな嘘を語った。


『私に勝てるくらいに強くなったなら、共に生きようか?』


何て幸福で残酷な嘘。

俺は子供のように愚かに幸福で目隠しされ、言葉の真意を気付かなかった。


「なんでだよ…」


それは別れの言葉に似て、それを前提に語る男に何とも言えないムカムカが沸き上がってくる。


「戸守…さん」
『強くなれ、【灯盗】』


死にたかったのか?
俺に殺されたかったのか?

なんで…!


「ウソ、つき」


敵同士
共に生き延びることなんて出来ないと知っていた。だけど知らないふりをしたかった。



冷たくなった唇に、触れるだけの口付けを


残酷なまでに優しかった嘘つきに、最後の別れを…




END





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いや〜フライングです。
後々消える確率bPの戸守×灯盗

灯盗置いてきぼりEND


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