結婚騒動
「「「は?」」」
「……日番谷、お主今何と言った?」
報告に行った冬獅郎は、かなり苛立っていた。
「だから、一護と結婚することになったんでアイツに一年の休暇をくれって言っているんです(耳が遠いんじゃネェのかこの爺)」
「し、シロちゃん、それおもろないで」
「面白くなくていんだよ」
「兄は、何をふざけたことを言っているのだ?」
「いや、至極真面目に言っている」
「まぁ…何となくは気付いていたが…」
(まあ、こいつはな……)
口々に文句(一部哀愁)を言われ、眉間のシワがさらに深くなる。
「……黒崎は何と?」
「勿論同意の上です」
きっぱりと言い切った冬獅郎に、元柳斎は髭を撫で、一息はいた。
「ならば結納の方は何も言うまい…ただし、なぜ一年の休暇なのじゃ?」
「………それは」
こればっかりは、まわりの虫共の前では言いたくない。言った後の文句が手に取るようにわかるからな!
「冬獅郎くん…もしかして……」
言い篭る冬獅郎に、一護の直属の上司である浮竹はさすがと言うべきか、ぴんときて小声で尋ねてきた。
「たぶん…あんたの思ってる通りです」
「そうか……」
冬獅郎の言葉に間を置き、一歩前に出た。
「総隊長。十三番隊隊長として黒崎副隊長の一年の休暇を受理したいと思います」
その言葉に、総隊長および他隊の隊長副隊長のみならず、冬獅郎も驚愕で言葉を失った。
「浮竹隊長…」
「一護くんは妹…いや娘みたいに思っているからね」
冬獅郎の疑問の視線に、浮竹は微笑んで答えた。
(一護が十三番隊で本当によかった!)
冬獅郎が心からそう思った瞬間だった。
「…ふむ。浮竹がそう言うのなら良しとしよう。じゃが、理由くらい言わんかい、日番谷」
「………できたんだよ」
元柳斎の言葉にぶっきらぼうに答えた冬獅郎だが、はしょりすぎなその言葉に皆理解できずにいた。
「ふふふ、黒崎さんは妊娠なさったんですよ」
その中で全てを知っていた卯ノ花が声にだして笑いながら言うまでは。
…………
「「「妊娠(やて/だと/だって)!!!!!!!!!!」」」
「あ、隊長できちゃった婚なんだ〜」
「最近多いと聞きますね」
騒ぐ男性陣とは違い、女性陣は冷静だった。
一万HIT第2作目
《報告》
一護ちゃんはアイドルですから
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