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やりたい放題

生徒が授業で解らなかった事を質問しに研究室に来る。
他人から見たら、なんの変哲もない光景。
なのだが、レイトンにとっては違和感がありまくりだった。

何故違和感があるのか、それは尋ねに来た生徒があの謎の仮面男デスコールなのだ。
実際に在席する生徒に、しかも女子生徒に変装するから内心冷や冷やだ。
いつ来るか分からない本物の生徒に鉢合わせてしまったらどうしようと思いながらも紅茶とお茶受けのお菓子を差し出すレイトンもレイトンなのだが…。

「で、昼間から来るなんて珍しいね」
「そうだな」

ティーカップを持ち足を組みながら答えるデスコール。
女装のまま足を組むものだから、正面に座るレイトンは正直目のやり場に困った。

「…デスコール、その格好やめてくれないか」

わざとなのか無意識なのかよく分からない。
しかし、レイトンの言葉を聞いてデスコールはニヤリと笑った。

「それは無理な話だ」

きっぱりと断った彼に、女装癖と心で呟きながらレイトンは言った。

「本人や他の人達が来たらどうするつもりなんだい?だいたい、彼女はそんな格好はしないよ」
「来ても良いではないか。それとも、゙私と一緒にいる所を見られると何か悪い事でも?レイトン教授゙」

相変わらず口元がデスコールなのだが声を変えてしまうと完全に彼女だ。
猫のような滑らかな動きだが素早くレイトンの膝の上に座り首に腕を巻いてきた。
余りの素早さだったのでレイトンが抵抗したのはひと足遅れてだった。

「で、デスコール!止めるんだ。本当に人が来たらどうする…「失礼します。先生が出したナゾがどうしても、とけ…なくて…」!」

レイトンの抵抗も虚しく研究室に入って来たルークは扉を開けたまま突っ立っていた。
扉の先の光景を見たルークは一瞬しまったという顔をし、何を勘違いしたのか

「すみません。やっぱり何でもありませんでした。失礼しました〜!」

そのままおもいっきり扉を閉めて行ってしまった。
しばらくシャットダウンされていたレイトンの思考はルークが去った後、ハッと気がついて膝の上に座っている彼女、否、彼を無理矢理退かした。
素直にどいたデスコールは

「゙現実を直ぐに認められる子。実にいい子じゃない゙」
「…その分、誤解を解くのが大変なんだよ、デスコール?」
「私の知った事ではない」

そのまま、元居たソファーに座り紅茶を飲もうとする彼を自分勝手な人だと思いながら、この男は何がしたいんだと本気で悩み始めた。















「ところで、どうやって声を変えてるんだい?」
「もの凄く今頃な話だな」
「まあ、そうだけど。で答えはなんなんだい?」
「…自分で考えろ」


END

20101103

デスコは人より声帯が広いらしい
謎解明…?



あきゅろす。
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