Dream
口が裂けても言えない(庭球/男主/ギャグ)
テニス部合同強化合宿。
俺は一身上の都合(という名のサボり)で、この合宿のマネージャーとなった。よくある展開で俺は、何故かテニス部員から嫌われ、制裁というイジメを受けている(ように見せて逃げている)。
そして、この地味なドリンク作りは、部員からのありがたいお説法(言葉攻め)を受けるメインタイムであり、部員のわがまま暴露タイムだ。まず始めに、常連のルーキーが入ってきた。
「真面目に仕事してくださいよ、先輩」
「まともに敬語使ってくださいよ、後輩」
カッチーン、と何か音がしたが、後ろから鉄仮面部長が現れた。…いくつなんだろう。
「仕事はしっかりと勤めろ」
「俺に真面目を求めるな」
シャカシャカとドリンクを八つ当たり気味に、騒がしくかき混ぜていると、自称:曲者登場。
「夕飯のバラエティーが少ないッスけど〜」
「バイキングにバラエティーを求めるな」
青学トリオが去ると、一難去ってまた一難の如く、華々しく華麗にナルシストが登場。
「帰ってきたら俺様にお帰りなさいませ、とタオルを用意しろ」
…あれ、おかしいな、薔薇のスクリーントーンが見える。あれか、芳香剤の具現化現象か。
「執事連れてこい、それかメイド」
「それも含めてマネージャーの仕事だ」
キリッと決め顔をされた。ドヤ顔という奴か。さすがナルシスト、レパートリーが凄い。
後ろにたまに話す木偶の坊がいるくせによく言うよ、と言わなかった自分すごいと思った。
「貴様の冥土の土産を用意しようか?」
ドリンクを投げ渡して、ナルシストは帰った。洗剤のCMに出そうなほど大量のタオルを畳んでいると、よっぽど暇なのか、青学の猫がやってきた。…餌付けは断じてしていない、ここに宣言する。
「ドリンク不味いにゃ〜」
「わかった、今度乾汁作ってやる」
なにか悲鳴らしき鳴き声が聞こえたが、生憎俺の耳は都合のいいものしか聞こえないし、人外語は受け入れ体勢ではない。
……ん?なにか、地響きがする。
スターンッと扉が何故か、襖のような懐かしい音を立てて開いた。老け顔が目に映る。
「その服装はなんだ!!たるんどるっ!!」
「そのシワはなんだ!?たるんでるっ!!」
『口が裂けても言えない』
(実はお前ら仲いいだろ、なんて)
-OMAKE!-
※会話文の場合
「真面目に仕事してくださいよ、先輩」
「まともに敬語使ってくださいよ、後輩」
「仕事はしっかりと勤めろ」
「俺に真面目を求めるな」
「夕飯のバラエティーが少ないッスけど〜」
「バイキングにバラエティーを求めるな」
「帰ってきたら俺様にお帰りなさいませ、とタオルを用意しろ」
「執事連れてこい、それかメイド」
「それも含めてマネージャーの仕事だ」
「貴様の冥土の土産を用意しようか?」
「ドリンク不味いにゃ〜」
「わかった、今度乾汁作ってやる」
「その服装はなんだ!!たるんどるっ!!」
「そのシワはなんだ!?たるんでるっ!!」
-END-
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