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詩篇
27.眠り庭
腐って落ちる薔薇が積る
揺り椅子に揺られ夢を見ながら
今や遅しと何を待ってる

時計が一つ回るだけで
呼吸の一つさえも重い
ロウソクが燃え軈て尽きる

また外へ戻れると
訳も無く思った
だけどもう肌が爛(ただ)れ
風が毒に変わるのでは
もう二度と戻れない


狂って落ちる薔薇が積る
揺り椅子に抱かれ耳を塞いで
朝に日に何を待ってる

呼吸が一つ続くだけで
機能の一つまでが重い
天使の翼が囲って眠る

また声を戻せると
訳も無く思った
だけどもう歌も忘れ
諸刃の剣に変わるのでは
もう二度と触れない

一つ一つ蝕んで落ちる
薔薇が窓から見える
庭が黒ずみ死んで仕舞う
もう元に戻らない

腐って落ちる薔薇が積る
揺り椅子に揺られ夢を見ている
今や遅しと朝を待ってる

狂って落ちる薔薇が積る
揺り椅子に抱かれ天使に祈る
朝に日に癒えるのを待つ

曇ってさびる空は晴れる
崩れて落ちる庭は戻る
揺り椅子に揺られ夢を見ながら
今や遅しと朝を待つ

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