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B/M小説


 報告によれば、やはり小規模なものだった。それ程深刻なものではない。抑えるのには大勢で行かなくとも数人で事足りる。
 しかし、見せしめの意味も込めたてレイジが出向いた方がいいだろう。最近はジーナローズの願いとレイジの命令の所為で、やけに反乱といった類いのものが多いのだから。

「ギルヴァイス、どうするべきだと思う?」
「理由が分かっていませんので、少数精鋭で行って抑え、城内にも人を残して置くべきだと思います。
出来ればジーナローズ様のお近くには、ヴィディアか誰か信頼出来る者を置くべきかと。最近多いのはやはり、ジーナローズ様の人間に対する態度への不満ですから」

 「人間を殺すな」と命令をしたのはレイジだ。それでもその大元はジーナローズの願いなのだと誰もが知っている。
 自分達悪魔の魔力の源である、ジーナローズ様を殺そうなどという者はいないだろう。そうすればこちらとて人間に対抗出来なくなってしまう。
 しかし、傷付ける事くらいは出来る。殺さない程度に傷付ける事くらいは可能だ。それを考えると護衛は付けておいた方が良い。

「そうだな、それは任せる」
「それではレイジ様と私ともう5、6人程度で行き、城はヴィディアに任せておきます」
「ああ」

 頷くレイジを見て、ギルヴァイスは目の前の部下に兵士を手配するよう命じる。
 それから、自分の武器を手に取ると諜報部へと足早に向かった。


「……フィリス、ディール、例の悪魔が反乱を起こした。不穏な動きがいないか、他に仲間がいないか見ておいてくれ」
「はい」
「いるなら……出来れば取り抑えろ。城内の指揮はヴィディアに任せる。ヴィディアにそう伝えておいてくれ」
「分かりました」

 忙しく動き出した二人を視界の端で捉えながら、ギルヴァイスも急いだ。








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