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ばけ×ばか
4





…てかコイツ、不登校だったんだよな?

これは偏見だとは思うけど、不登校のやつってもっとこう…自分の意見とか言うの苦手そうな気がする。
てか他人との会話っつーの?人付き合いが苦手というか。
いや、全然そうじゃなくて面倒だからって理由だったりする場合もあるけどさ。
俺のイメージとしては、こんな喋りまくるのが不登校だとか…。

「ね、とりあえずこっち来て話そうよ。いつまでもそこいると危ないし?」


頭に入ってきた声に、思考を止めた。

「…、」

“いや、俺は…”そう言おうと思い、固まる。…これは、いくら変な奴だからといって、さすがに戸惑うんじゃないか?



“別にどうなっても構わない。”
(そのために、ここにいるのだから)



そう言おうと思ったけど。理由を聞かれたりしたら、どう答えれば一番自然だ?
これを止められるのも面倒だし、コイツがいるこの場で飛ぶのは何か嫌だ。
いや、だからこれは言わないほうが…。

ふと軽く頭に浮かんだ疑問から、どっと色んな憶測が飛び交う。

気が付けば何も答えず黙ってしまってたので、相手の様子を窺ってみる。


…と、思わず目を見開く。





―おかっぱ頭の不審者は、笑っていた。


でもその口許だけの笑顔には、嘲笑いが含まれていた。片方を軽く歪め、ヒトを馬鹿にするかのような……俺には、そう見えた。


何なんだ、コイツ。
ずっと、こんな表情をしていたのだろうか。いつからだ?入ってきたときから?
少なくとも、俺にマシンガントークぶつけてきたときにはなかったはず。


「ははっ。別に、止めたりはしないよ?そんな必要ないもんね」

俺にはその、怪しく微笑み言われた言葉の意味がわからなかった。

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