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「ちょ、土方くっ、やめなさっ‥‥」


押し込められるように入った、かび臭い匂いの漂う色気も何にもない資料室‥‥て、待った。学校に色気のある場所なんかあっちゃ困っつうの!

なのになんなんだよこの状況。


「いやだね」


そうきっぱりと言い切った土方十四郎は俺のクラスの生徒。真面目でいかにも頭固そうだったからからかってやろうと思ったのが後の祭り。

あれだよ。

むっつりってコイツのことだよな、ってくらいに中身がエロすぎる。
だからこの間、『校内ではエロいこと禁止』って決めたのに、俺は今とうとう床に押し付けられて、スラックスとパンツさえ膝まで下ろされ尻を高々と上げて、まるでヤッて下さいとばかりに土方に突き出している。


「なっ‥‥あぅッ、ちょ、約束‥あ‥‥ッ」


ヌルリとした感触が襞を押して身体の中にまで入り込んでくる。
その上、刺激され緩く立ち上がってるソレを擦られれば腕に力が入らず埃っぽい床に顔をつけることを余儀なくされた。


「何が約束だよ。んなのテメェが他の奴連れ込んだ時点で無効だっつうの。言っただろ『俺意外の奴と二人きりになるな』って」

「いつのこと‥‥‥ていうか無理だし、連れ込んだとか違う、でしょ?それに俺、こう見えても先生なんですけど。一応‥‥‥ね、聞いてる?」


反応のない土方に反論する。んなの個面やら何やら無理に決まってるだろ?


「‥‥‥それでも、許せねーんだよ」


指が後から続き、俺のいい箇所を刺激なんてするから、抵抗なんてどこへいったのやら。
ただ、『イケナイコト』への思いだけで『ヤダ』と『ダメ』を繰り返す。


「せんせー、嫌っていう割には腰動いてんぜ」


クッと嘲るかの言い方に首を回して土方を探すと。

‥‥‥んだよ、お前のほうが余裕ねぇ顔してんじゃないの?

てくらいの艶のある顔してて。

不覚にも身体も顔も熱くなった。

自分も余裕ない顔してんのをわかってんだかわかってないんだか知んねーけど、土方はカチャカチャとベルトを外しながら余裕ありげに言葉を吐いた。


「次は?どうして欲しいんだ?せんせー」


なんていうこいつは年下の癖に偉そうでエロくて、普段は『銀八』としか呼ばないのにこういう時だけ『せんせー』なんていう腹ただしい奴で。

でもやっぱり。

全部引っくるめてそんなお前が大好きなわけで、つい応えてしまう。


「土方の‥‥欲し‥‥‥」

「よく出来ました」


ダメだって言い聞かせながらも受け入れてしまう自分。





だってさ。






欲しくて欲しくて堪らないんだよ、土方が。






もっと俺を欲しがって。






もっとお前に触れたい。






自重出来ないのは多分、






俺のほう。






甘くて美味しくてやめられない。






だからもっと俺を束縛してよ、土方くん。




20100603

→あとがき

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