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3 メール受信

「なあ、高杉。おま、あのヘッドフォンつけてる兄ちゃんどうしたんだよ。誕生日ならあの兄ちゃんと一緒にいりゃあいいじゃん」

買いに行かせた酒と、いろいろ買ってもらったからと律儀に作ってくれた小僧のツマミで一杯やりながらグダグダと会話していると、突然、そんな話を振られた。


「仕事なんだよ」

「あっそ。なに、それで晋ちゃん寂しくってぶらぶらしてたわけ?」


ケラケラと嫌な笑いをする銀時の声が胸に刺さる。


「うっせぇ。アイツはお前と違って忙しいんだよ」

「失礼なこと言うな!これでも俺ァ、万事屋銀ちゃんってみんなの信頼厚いんだぜぃ」

「仕事は中々来ませんけどね」

「おいおい、新八くん。それを言っちゃあダメだろが」


銀時をからかいに来ただけのつもりが、あたたかい雰囲気につい、昔を思い出してしまう。
よく、三人で言い合いをしてた。
俺、ヅラ、銀時。全てが色褪せてはいるけれど。
急に、寂しさが込み上げてくる。
自分の、本来ある場所に戻らなければ、と思う。


「銀時、そろそろ俺ァ」


ピロピロピロリ


声をかけようとした時、携帯の音が響いた。


「あれ?高杉、携帯なんか持ってんの」

「ああ。一応」


お前ふらふらするから持たせられたんだろ−とかなんとか言ってる声は無視。
誕生日の時に万斉にやったのと同じ色違いの携帯。一応、持っては出るが電話機能以外、使ったことはない。
聞き慣れない音に戸惑いながら開くと『受信メール1件』の文字。
そのまま押すと、『七時半から大江戸テレビ見て』と一言。送信者は万斉となっている。

七時半って、もうすぐじゃねぇか。、


「おい、テレビあっか?ちょっと大江戸テレビってとこのチャンネル見せろや」

「お前ってホント、モノの言い方が上から目線だよな」


呆れ顔の銀時。


「あー!!僕もみたいですっ!お通ちゃんが今日生放送で出るんですよ!!!」


眼鏡が急いでテレビをつけると、お通やらいう女がちょうど話をしているところだった。


『今日はですね、新曲を特別バージョンで歌っちゃうのでよろしくネクロマンサー!!』


そう言って画面からいなくなる。


『えー、では準備が出来たようなので今日は特別バージョンで演奏ということで!寺門通withつんぽで”Present”です』


司会者らしき男が紹介をする。


「はあ、お通ちゃん今日もかわいいなあ」


そう呟く眼鏡の声を聞きながら画面を見ると、お通やらの後ろに。
ギターを手に万斉が立っていた。


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あきゅろす。
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