妄想メモ 殺意☆万高 「晋助ッ‥‥‥‥」 両の手を、その細い首に回した。力を入れても晋助は抵抗しない。 それどころか満足げに、笑った。 先程まで込めてた力が、その表情を見たら抜けてしまう。 「ゲホゲホッ‥‥ん、だよ。殺す気なら手ぇ離すんじゃねぇよ」 手を離すと掠れた声でそんなことを言う晋助に苛立ちがつのる。 晋助が、わからなかった。 「何故抵抗せぬのだ」 「別に‥‥お前になら、いいと思ったからだ。そうしたら俺はずっとお前のココに残れっかなと思ってな」 拙者の胸元に手の平をあて、また笑う。今度は寂しそうに。 「ならば何故拙者一人のモノになってくれぬのだ!」 拙者を好きだといいながらも他の男と通じる晋助が憎かった。 嫉妬した。 ただ一人の人にはなれぬのか、と。 その言葉は誰にでも言っているのではないのかと。 「さあな」 いつもはぐらかす。 手に入れたと思ってもスルリと抜けていく。 それに、耐え切れなくなる。 ********** 晋助は晋助で不安なんですよ、きっと。 ボカロ歌詞から妄想第一弾。 [*前へ][次へ#] [戻る] |