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黒い太陽、白い月
3


「いいか、ゆっくり言うぞ。おまえ、じぶんでいってることわかってる?」


最早、驚き通り越した呆れ顔で言ってる。
何だかいつもの銀兄とは、全然別人。
でも、もしかしたらこっちが本当の銀兄か?


「わかってるよ、しつけぇな。セックス教えてくれんだったら黙っててやってもいいっつってんだろ。銀兄は俺が相手だとセックス出来ないのか」


自分自身の発してる言葉に緊張しながら、それを悟られまいと強い語調で銀兄にぶつける。


「何。晋助、男同士のに興味あんの」


口角を上げ、目を細めてジロジロと見られるとどうにも居心地が悪い。
わかってら。
俺が突拍子もないこといってるってことは。
それでも。
それでも、銀兄に近付きたい。


「そ、そうだよ。銀兄だって前に家の前で男とキスしてただろ」


闇に紛れて。
首に手を回し、深く合わさる影に嫉妬した。
あの出来事がなかったら、この感情には今でも気付かなかったかもしれない。


「‥‥‥悪いコだね、晋ちゃん。いつそんなの覗き見したの」


フーッと白い煙りを長く吐き出しながら、ちらりと鋭い視線が俺を捕らえる。


「そんなのいちいち覚えてねーよっ」

「ふーん。ま、いいけど。そんなのに興味を持つお年頃ですか」

「興味じゃねぇよ。本気だ」

「ちょっと早いんじゃね?今時のガキはマセてるねぇ」

「そんな変わんねーだろ」

「いやいや、変わるっつうの。で?何をどうすりゃいいの?んなもん、教わったことないから俺だってわかんないね。説明してよ」



悪戯をする子供のように、紅い瞳がキラリと光った気がした。


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あきゅろす。
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