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黒い太陽、白い月




「んぐっ‥‥んっ‥‥」


ジュブジュブと水音が室内に響く。


「いいよ‥‥晋助‥その調子‥」


ちらりと上目遣いに見ると欲に濡れた瞳とカチ合い、慌てて視線を目の前のものへと戻す。


「ん‥‥もう、出すよ」


大きな手が後頭部を押さえつける。銜えていたものが喉の奥へと入り込み、苦しいと思った瞬間に生温かい精液が口の中へと注がれた。
多少むせながらも青苦いそれを全て飲み欲し、顔を上げると、先程は押さえ付けていた手が、優しく頬を撫ででくれる。


「上手くなったね、晋助」


行為とは裏腹の優しい微笑み。


「教え方がいいんじゃねぇの」


口を手の甲で拭いながら、言い返す。


「相変わらず強気な目だな、晋助。誰彼そんな目をすんなよ」

「ほっとけよ。もとからだから今更なおんねぇ」

「そんな目で煽られたらみんな欲情しちゃって大変だろ?」

「はあ?んなの誰もいるわけねぇだろ」

「さあどうだか。‥‥‥現に俺はしっかり煽られてるけどな?」


視線を正面に戻すと、いつの間にか堅さを取り戻しつつある銀兄のそれを間近で確認してしまい、顔がカッと熱くなる。


「ぎ、銀兄のほうがヤラシイことばっか考えてっからだろっ」


直視しているのがなんだか気恥ずかしく、顔を少し横に向けていると、長い綺麗な指が俺の顎を捕らえた。


「そりゃあ考えるだろ。目の前にこんなかわいいコがいりゃあ」

「か、かわいい、とかっ」

「かわいいよ、晋助。さあもう終わりじゃないだろ。こっちおいで」


そうやって呼ばれれば逆らえないその声。
自分で言い出したこととは言え、銀兄を独占しているという優越感と、与えられる快楽に溺れていた。徐々に行為も深いものへと変わり、身体もそれに伴いゆっくりと慣らされていく。


銀兄の膝の上にのれば綺麗な顔が唇へと、首筋へと、胸へとたくさんのキスを降らせてくる。


「ん‥‥」


そのうちそのまま、ベッドへと押し倒され、またいつもの快楽の波へと飲み込まれていった。


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