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犬と猿
7
「うるせー‥クソッ」


さっきと違って先頭切って歩き出した猿倉

ひとしきり笑って落ち着けば、最初の目的が浮上する


「おい、猿!この事言い触らされたくなかったら、分かってんだよな?」



だから俺に盾突くんじゃねーぞ的な意味で‥

と、前方にいた猿倉が俺の声に反応してゆっくりと振り向く
その顔は、犬見て怯えていたさっきの事なんか微塵も感じさせない、いつもの上から目線で

そして
ニヤッと笑いやがった!



「お前こそ、忘れてねーよな?」

「は?何がだよ」

「この手で‥‥
俺の手で気持ち良くなって、お前どうなったんだっけ?」

「ーーーッ!」



勝ち誇った顔して、留めとばかりに‥‥



「言い触らされたくなかったら、分かるよな?」


そう言って来た

は‥‥
腹ッ、腹立つゥウウッ!!


「テメェエエッ!
ひ、卑怯だぞ!それをネタにするって」

「お互い様だろ?」

「こ、この‥‥‥エロ猿が!」

「な、にッ!?」

「貧弱猿、弱虫猿、エロエロ猿ッ!ドエロ猿ッ!!」

「このッ!」

「テメェなんか死ねッ、嫌いじゃボーケッ!バーカバーカッ!」

「テメッ‥‥このバカ犬!待ちやがれェエエッ!」

「誰が待つか、ぶぁーーーかッ!」


弱みには弱みをってかこの野郎!!
やっぱり俺はッ!!
俺はッ!

コイツの事、大っっ嫌いだァアアッ!



見慣れた道を走りながら、改めて奴に対する想いを再確認した日となった


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