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犬と猿
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「くそ、くそ、くそォオオ!」



上半身裸で廊下を走っていれば、すれ違う人ほとんどが振り返る

キャーキャーと女子達が甲高い声を上げるけど、そんなのは一切気にならなかった

怒りは恥ずかしさに勝るらしい



最悪だ、何もかも最悪だッ!
あんな奴に

握られて
擦られて
イかされた!それも二回もッ!



あの後‥‥


『すげぇ、グチョグチョだな』


荒い息を吐き出し、けだるさに抱き着かれたままの俺に聞こえたのは

ムカつく猿倉の声


『そんなに良かったか?』

その声にブチ切れ、我に返った俺は
おもいっきり反動を付け頭を後ろに振った

ガツンッ!

と、俺の後頭部と猿のデコがぶつかり
衝撃、鈍い痛みがいっぺんに襲い掛かる


『ぐ、痛ッッツ‥』


痛みで力が緩んだエロ猿
チャンスとばかりに暴れたのが甲を相してやっとの事、抜け出しに成功した俺は


『死ね死ぬ死にやがれッ!
テメェなんか‥大っっ嫌いだァアアッ!』


腹にもう一発グーパンチをめり込ませ
急いでしまうモノをしまい、逃げて来た訳で‥‥



「末代まで呪ってやるッ!」



新たな目標が内に芽生えていた


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