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ぱんどら薔薇
瞳の、その奥に(GB←V)#


《ブレイク視点》












助けて









だなんて言葉は









言わないから。














(瞳の、その奥に)















幾つも幾つも零れ落ちる

深く紅い滴。




部屋の床には

紅い華が幾重にも咲き乱れ、



その華を咲かせる"自分"は

歪愛という鎖に捕らわれている。





あぁ、痛い。



この躯が



どんどん染まっていく。



禍々しく滴る



この鮮血に



浸っていく。



それは哀しい程に紅く



この身に刻まれていく。




『―俺はお前が居てくれれば、
  それだけでいい』




あぁ



あんな嘘っぽい言葉を



私は信じて、



あんな馬鹿な貴方を



私は愛してしまった。



『―だから、何処にも行くな』




そんな自分が、



哀しくて。



でも確かに、



凄く嬉しくて。




『―ねぇ、帽子屋さん』




だから、



その影の囁きが



歪んだ悪魔からのものだと



気付けなくて。




『僕の事、好き?』
私が悪魔の籠に捕らわれてから、



もう一週間。



私の視界はもう、



禍罪の紅しか見えず



貴方の元へ行くことも



きっともう出来ない。



けれども私には



ちゃんと解るんだ。



貴方が私を



呼ぶ声が。



だからせめて



言わせて




「ッ………ギ…ル、バート……」




こんな自分を愛してくれた



愛しい人の名を。




"愛してる"



君に其れを



告げられたのなら。




この想いは、


花弁の様に宙を舞っていく。



涙なんていうものは



もうとっくに



枯れ尽きた。



この少ない灯が



他人の手によって



消されるまで



私は貴方を
















永遠に視ていましょう


この瞳の奥で。















(your affection)


最後に思うのは
やはり愛しい人。










End







+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+

あとがき

一応「瞳の、その奥は」の
ブレイクたん視点です´`
なんか意味不明に
なってました。
ヴィンスの一方通行感が
可哀想に思えてきた←


 


あきゅろす。
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