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ぱんどら薔薇
もっと 見つめて(VB)*







「帽子屋さん」

「………」


「ねぇ、帽子屋さんってばー」

「…うるさいんですケド」









(もっと 見つめて)











うるさい、だって。


パンドラの廊下を
歩いていた帽子屋さんを見つけたから、
ついてきただけなのにな。



「何なんですカ、さっきから」



帽子屋さんは、
まるで化け物でも見るような目で
僕を見てくる。

その綺麗な紅い瞳で。



「用があるなら、さっさとどーぞ」



明らかに嫌そうな顔してるよね。
帽子屋さん。



「ううん、別に無いよ」



僕が呟くと、
何故とでも言いたそうな表情で
僕を見てきた。



「…は?無いんですか?」

「うん、無い」



そう。

理由なんて
要らないよ。


だって帽子屋さんの
近くに居たかっただけだもの。

そんなこと言ったら、
すっごく嫌がるんだろうね、君。



「ならついて来ないで下サイ」

「ふふ…、やぁーだ」

「…チッ………」



うわぁ…舌打ちされちゃった。

そんな悪い子には、
お仕置き、だよね?



「……ねぇ、帽子屋さん」

「…何ですか
 用があるならさっさと――……ッ!?…」


―甘い。
甘いね、帽子屋さんは。



「ふ…んぅっ……ん…」

「ん…」



だから、そんな甘くて
可愛い声を出したりするから、

つい、
離したくなくなっちゃうよね。



「…ヴィ……ん…ッは…っ…」



抵抗、しないし。


抵抗してくれる
帽子屋さんも好きだけど、

されるがままな帽子屋さんも、
可愛いよね。



「――ッ……はっ…はぁ……」



離してあげると、
綺麗な隻眼は潤んでいて
僕を睨み付けている。



「―何するんですかっ…!!」



そんな目で睨まれても逆に、
誘ってるようにしか
見えないよ?


我慢、効かなくなりそう。
ふふ。



「だって、さ?」



君がちゃんと



「帽子屋さんが」



僕を



「―可愛かったからね」



見ているんだもの。



「…ッ…なっ!?//」



一気に赤くなっちゃった。
可愛い帽子屋さん。



「…気色悪い事言わないで下さい」



気色悪いって
言われちゃった。


まぁ
それも照れ隠しだって、

解ってるんだけどね。



「―帽子屋さん」



さぁ

こんな所見せるなんて、



「お部屋行こっか」

「……は?」



どうなるか
解ってるんだよね?



帽子屋さん。







(watch intently)


君を見てるよ
だから君も見て?










End









+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+

あとがき

一番大好きなかぷ´`

ヴィンス視点って
なんか凄く楽かも^p^

えちくなるけどww
 


あきゅろす。
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