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ぱんどら薔薇
恐怖に抱かれて(B←V)













恐怖。

それは恐れ怖がること。








見ている
聞いている
感じている



そのことに
恐怖心を抱くこと。









人間の恐怖に怯えた顔は
とても見物らしいよ?





実際自分もその事に、
興味と快感を覚えたから。












でも、まだ足りない

まだまだ何かが足りない












理由は解っている。








知りたいんだ。


大好きな君が、
自分に恐怖心を抱くところを。










だから、さ



見せてくれるよね?








愛しい人。


















(恐怖に抱かれて)




















――面白かった。


僕に抵抗してみせる、その態度。



僕を冷たく見つめる、その紅目。



僕を警戒してる様な、その表情。






「大好き」







幾らその言葉を繰り返しても、
君は絶対に同意することはなかった。




その事が頭にきて、
でも悲しくて、切なくて。










どうすれば良いかと考えた。









そこで思い付いた。

ならば、
一度恐怖の水底へと鎮めてしまおうと。




何を考えていても、
凄まじい恐怖によって
常に僕が頭に浮かぶ様に。









だから今、
こうして此処に君が居る。












良いね。
その表情、吐息。


興奮、してきちゃうな。











流石だよ。


そうやって僕を楽しませてくれる。




だから飽きない。








君のその抵抗が、



僕の快楽へと繋がるんだ。














知ってた?














ね、もっと啼いて?


君の啼き声が聴きたいんだ。














僕とお揃いの紅い宝石から、


綺麗な滴を生み出して。












全てが愛しい。



愛しくて愛しくて、

おかしくなるくらいに。















『助けて』












精一杯の声を絞り出し

君は叫んでいる。







けれども、それは誰にも届かない。



唯一届くのは、
僕一人だけ。













ねぇ、怖い?


僕の事、怖い?


















ほら、


もっと魅せて?



















(be seized with fear)

恐怖という美に
惹き付けられる。













End.












+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+

あとがき


こういう文書きやすいです。




あきゅろす。
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