ぱんどら薔薇 繋がりは 絶えず(KB) ※ケビンandブレイク双子設定 (繋がりは 絶えず) 静寂した屋敷の一室。 部屋内には白き二人の青年。 一人はザークシーズ=ブレイク。 ソファに座り、彩りあるケーキや優雅に香る紅茶等ををゆっくりと楽しんでいる。 もう一人はケビン=レグナード。 テーブルの前に置かれた紅茶は余り手がつけられておらず、本に集中している。 ふと、本を読んでいたケビンが視線を頁からブレイクに向け、口を開いた。 「なぁ、ザクス」 「何ですカ?」 「何か暇だ」 「知りまセン。 本読んでなさい」 「………」 ブレイクは此方を一度も見ないまま、ケビンの言葉を冷たく切り捨てる様に返した。 再び沈黙する室内。 だが彼はそんな事で諦めないのだ。 お茶を楽しむブレイクにゆっくり近づき、下から顔を覗き込む。 「ザクス、随分冷たいな」 「何を言ってるんです? 私は何時だって心優しいですヨ?」 にっこりと胡散臭い笑顔で呟く。 そんな相手に不服そうな表情を浮かべると、横からブレイクに抱きついた。 抱き着かれたブレイクは怪訝な表情でケビンを見たが、首を傾げただけで、無理に剥がそうとはしない。 「…あの、何ですカ?」 「ザクスは私が嫌いか?」 「………は?」 問われた事に、ケーキを口に運ぶ手が止まる。 だが1つ小さな溜め息を吐き食べ掛けのケーキを皿に置くと、相手の唇に軽い接吻し、一言。 「愚問ですね。嫌いなら、 貴方今頃とっくに墓の中ですよ」 呟くとまたケーキを食べ始める。 そんなブレイクを見てクスリと笑うと、ケビンはまた抱きつき直す。 「そんなの分かってる、 大好きなんだよな?」 「あー、ハイハイ」 軽く返事をして顔を逸らした。 だかケビンはそんな態度では、全然満足出来ていない様子。 「…ちゃんと言わないと解らない」 「……はぁ?」 「いいから、言え」 ケビンの言葉に、あからさまに面倒くさいという表情を浮かべるブレイク。 だが、溜め息を吐きながら色んな所にちらちらと目線を動かすと、少し赤くなり俯きながら小さく一言。 「……………大好き、です」 呟いた一言は凄く小さかったけれども、その言葉はしっかりとケビンの耳に伝わっていた。 言い終えてからも、恥ずかしいのか此方を見ることはなく、俯いたまま動かない。 普段とは少し違ったその姿は、 余りにも可愛らしくて。 だから、 もう理性なんていう言葉は 効かなくなった。 ブレイクは沈黙しているケビンを不思議に思い、声をかけようとした。 瞬間、視界がぐるりと変わり目の前には天井。そして真っ直ぐに見つめるケビンが居た。 「……何してるんですか」 「…我慢とか、無理だ」 そして、甘い接吻。 蕩ける様な、熱くて、甘い。 愛されている、と 解るくらいの甘さ。 だから、ふと思ってしまったり、 (…今日くらいは相手してあげますよ) だなんて。 ブレイクは此方を見ていたケビンをそっと抱き返し、今度は躊躇なく好きだと呟いた。 そんな相手の行動に理性が音を立てながら崩れた白騎士は、暫くブレイクに避けられてしまうのでした。 (a relation) 何時も隣にいるから もっと愛しくなる。 End +ー+ー+ー+ー+ー+ー+ー+ あとがき ケビブレむつかしい(´・ω・`) 萌えるけど´` |