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・11/03/18 商店街 encounter:べリア/メーデル
久々に帰ってきた。体毛も洗っていないから汚れている。手入れもあまりしていなかったから、若干ごわごわな所もあって。汚れに少し落ちにくい黒も混じっていて、家に帰ってシャワーを浴びて落とす途中にそれが何であるかを理解して、吐き気を催した。汚れは外面だけではない。ずっともっと、シャワーでなんて落とせない程に汚れている。汚れてでしか掴めないものを掴もうとしている事なんて、前から知っているのに。
流石に触らせるのは気が引けてしまった。いつかは、とは思ったが、綺麗なものなんかじゃない事は確かだ。何も言わなければ、何も知らない。けれど、拒絶するしかなかった。触れられただけで気付かれる筈は無いだろうけど、まだ心は残っているから。

そして今更に盗みに対して説教出来る筋合いでもない事も思い知る。けれども、行為の後に嫌がる思いすらしないのならそれは他人の嫌がる事として含まれはしないのだろうか。天国は地獄はあの世は存在しない神など居ないと思い続ける私にとってはそれなら都合は良いのだが。

それにしても、あれ程近い所にあんな可愛い子羊が居たとは。あと手芸屋の店主であるメーデルさんも可愛い。
ホワイトデーだからとマシュマロを貰ってしまったが咄嗟に返せるものが無く、申し訳無くなってしまった。はっきり言って、この中身は卑怯だ。こんな可愛いマシュマロを食べろとは、私に心を人食いの鬼にしろと言っているようなものだ。何だかんだで人食いの鬼以上であるが故に心を無心にして食べたが、頬が落ちるかと思った。美味い。久し振りに美味いものを食べた。夕飯の後に食べれば良かったと後悔しても遅い。
バレンタインデーだけでなくホワイトデーのお返しも必要か。本当に今更だけれど、返した方が良いのだろうか。ロン君とかにも貰っていたし。

また、この街に帰ってきてしまった。指名手配されて、居場所が無くなってまともな生活が送れなくなって。あとは殺すだけ、となったらそれはそれで楽なのかもしれない。いや、絶対に楽だ。殺した相手が完全に他人なら、私は何も思うことは無いのだから。

知り合いだろうと、殺す時には何も思いはしない。

思い、辛くなるのはいつも殺した後だ。


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あきゅろす。
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