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・13/03/30 商店街 encounter:ギルバート/ミツキ 昨日の時点で気付いてはいたんだけれど。防刃ジャケットに対魔術繊維ロングコートとか、実用性、それも冒険者としての戦闘向けに調整されてるものしか着てねぇって事に。 今更だが、最初はボロ布、盗賊団に居た時は全て御下がりでそれも戦闘調整されたクソ重いやつ、冒険者になってからはずっと全身鎧だったし。あの時は毛のモフモフさがなったなぁ。 問題は金だ、金。世の中金だ。ってかそうだよ、飯代で8万G、プレゼントで12万G、旅費4万G。現在持ってる金が、2万G。 あ、二ヶ月前にはドラゴニカルオニキスアーマーとラスカノスぶっ壊れた分で1900万G分の損失があった事を思い出した。桁が違い過ぎて忘れてたぜ、ははは。は。 一通り食材は買い終えてから服屋の前でショーウィンドウ眺めてたら、ギルに声掛けられた。箒持ってたけれど童貞拗らせて魔法使いになった訳ではない模様。失礼な事を言っておきながらだが、ベヒモスバーガー奢ってくれる約束の話だった。帰り際に見てきたが、確かに新メニューがあったな。イチゴのスティックパイに、春野菜ベーコンバーガー、イチゴシェイク。すげぇ楽しみだ。 食う量は普通だぜ。ニンジンたと相当食えるってだけで、普通だからな。アイザックとは違うって。にしても、辛いもの好きか。マジでありえねーってば。けど、グリーンカレーってのは食ってみるかな。俺でも行ける入門って感じだし、言った手前頑張ってみるわ。 観桜会には巡回として行くらしい。あれだ、みたらし団子食ってたらな。自警団は本当に色々な所走り回ってんなぁ。 お金足りねぇ時は駆け込むわ。お金ありませーんって。っつか、状況によっては補導されかねねぇ気がすんのは気のせいか？どうなんだかなぁ。でもお陰で服買う決心ついたわ。サンキュ。 服屋に入って少し物色、眺めてはどんな感じか。ギルがなんか言ってたけど俺の耳でも拾えなかったぜ、え？なんだって？とりあえず青か深緑、青が似合うのか、の前に後者が完全に存在が被る奴居るよな、って思ったらその人物が居た。ミツキだった。 リヤカー引いてたけど、載せられてるもの全てが食べ物とかどういう事だって。しかし簡単に納得が行った。アイザックの事だ、そりゃあ食うわな。ついでに俺はニンジンなら幾らでもだけど、ミツキのは美味くて満足してるぜ。 完全にへばってたから買い物中断して手伝う事に。俺とギルが手に持っていたものをリヤカーに載せて手伝ったのが間違いだったとはこの段階で気付く余裕もなかった。 スポンサー、なぁ。ってか食いまくれる方にメリットあんな。そいつをどう利用するかがカギって所だ。良い案は浮かばねぇが、まぁ、なんとかなるんじゃねぇか？金欠だけが問題だし。って一番重要な問題か。 やっぱり思うけれど絶対にミツキのせいだと思うんだけどな。その名を呼ぶ度に不幸を招いていたんだったら尚更、ってか笑いの神ってお前ら。人の不幸を笑ってやがるよ。けど、多分俺もその場に居たら笑う気がする。でもザッ君という呼び名を使うタイミングは理解した。川沿いを歩いてて注意を呼び掛ける時とか、だな。って、やらねぇけどよ。 ミカに聞いてみろ、か。何となく分かった。その何となくで留めておくかどうするかは俺次第だけどよ。ま、付き合ってんのは分かったよ。あいつんち行く時は連絡してから、な。飯、楽しみだし。 花見でも会えたらな。またリヤカー押しててバテなきゃいいけどよ。そしてこの段階で違和感に気付きながらも見送った俺が居て。 にしても、CMか。リザートリゾートと桜花には連絡付かなかった様子で。ってか、今更だがどんな馬鹿やってたんだ。いやでも、確かに俺のもふもふさと烏龍茶の飲みっぷり、あの柔軟剤使ったんか！？のノリでなら、いや、いけねぇって。 正義の味方ギルバーマン、怪獣イッカクウサギー。いやだからなんなんだってば。次回予告もねぇっての。ってかウサミミアタック(精神弛緩攻撃。もふもふさせてその隙を突いて、殴る)とかヴァイスアンドシュバルツホーンアタック(頭突き&裏拳的頭突きによる、よくわからないが前後攻撃を可能とする物理攻撃)とかギルちゃんアタック(精神弛緩攻撃。ギルちゃんスイッチの音にてその隙を突いて、殴る)とか色々開発されたけどどれもマトモじゃねぇよ。街守れねぇって。ってか地味にシュールだな。 ホッキーゲーム、は、もう記憶から抹消したい。いいよな、別に良いよな。ってか、残しておいちゃダメだってか思い出させんな。つか、マジになったのかよ。じゃあアイザックとお幸せに。遠目に見守るくらいはしてやるよ。 違和感の正体、それは俺の食材を買った紙袋、ギルの箒をリヤカーに乗せたままミツキが行った事実。叫びが悲痛にも響き渡る商店街、そこで二人は別々の意思を抱く。絶対に取り戻してみせるという意思、反し、俺は酒場か何処かで飯を食うという意思。そうして二人は別々の道を歩む。後に金銭面の絶望を俺が味わう事になるとも知らず、俺は駆け抜けるそのギルの背中を見送った。第三話、苦いホッキーを抱き。完。 ってなんだこの終わらせ方。羽ペン書き易いにしてもこの文章はねぇよ。終わり終わりっ。 ［↓Back］［↑Next］ [戻る]  |