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・14/04/27 商店街 encounter:ギガトール

ブッキオフの買取システムは謎だ。

高額で売れたのはラスティエッジのみ。なら、それだけを売り捌いておいて。どうにも金銭としては間に合った。十二分、これで何処にでも行ける。収拾は付いてないが、何も生まない今よりかはいい、と思いたい。

ラスティエッジ。殺人鬼バンベルグの遺品だ。仲間であって、姉貴が赤禍ツの暴走の時に殺した。俺はその直前にメルガス盗賊団を抜けていて、そして空っぽのそこから、持ち出した。
思い出は足枷にも成り得る。確かにな。そういう理由、でもなかったが。心機一転には必要だったのかもしれない。俺は、踏み越えないとならない。

俺の刃は殺す為にあった。知らないのも気持ち悪いし、知って、沿うものでもなかった。沿い掛けたけれど。大会は、最初に知れたら有意義だったろうさ。殺しが正当化されるんだから。
けれど、そうはしなかった。沿うものでもなかった、と思えたのは。何故だろうな。セシリアとの件が未だに抱えているものであったなら、全てを殺す意思すら容易く手にしていた。今は、無い。

空っぽになった、って訳でもないが。吹っ切れた、でも。俺には。

成長、の具体的中身を俺は知らない。

足元の方が俺は気になるんだ。


けれど、今回くらいは、周りの景色を楽しめればいいと思う。


冒険者を副次的なものにはしないさ。

姉貴を探す為でもなく、俺の由縁を探す為でもなく、剣の意味を問うでもなく。


さぁ、出発だ。




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