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ディピリア


──ディピリア=アジカナート──


「あらやだ綺麗な内臓っ!」
「どっちの手を二本にしてほしい?」
「応急処置ッッッ!そこの机の上のゴチャゴチャした薬品全部退かし──たら、マズいわね。……えぇと、床で治療するっ!そいつ連れてきてッ!」
「明日の朝を迎えたかったら、何も口にしない事。そう、空気さえもねぇ」




薄桃色のウェーブ掛かった長髪に化粧に口紅、白衣を身に纏うエルフ。マニキュアや香水その他身だしなみは整えているらしいが白衣は血塗れだったり得体の知れない気色悪い色の粘液に濡れていたりする。

人呼んで歩く毒殺辞典、しかし大抵遭遇して思い起こす前に死んでいるので呼ばれる事も無い。そんな女。

毒殺こそが最大の暗殺と疑い知らず、生きる為に必要不可欠な食を通して人が死ぬという最大の滑稽さ、そしてその死に様に美を求める精神異常者でもあり、全盛期にはそれなりの美貌を晒し誘惑し食事に誘い食べ物に混入させる、またはパーティー会場等で多量の毒物を混入させるなどして楽しんでいた大量殺人鬼。
毒殺手段はあまりにも無数で数え切れぬ程。化学知識が異常な程に豊富であり様々な構成式の毒物を扱い人を死へと導く。死ぬ間際の行動観察が生き甲斐でもある。

元々は優秀な化学者、そして看護婦。

エルフとして幾多の術式、主に回復治癒魔法は扱えるのだが自らの手で治療する事も趣味の一つとして存在する。あらこの皮膚の断面美しいわオホホ、みたいな異常者でもある。どんな不細工でも内臓美人とかだったらウットリ。

メルガス盗賊団に所属してからは任務として証拠の無いターゲット暗殺の専門家として活躍。その場に居合わせない殺しとして爆殺のリープに、毒殺のディピリアの二強が存在し、一切の現場そのものを火焔と瓦礫に返すか、一切を傷付けず保ったまま殺すかで未だに意見は対立している様子。

盗賊団に居て仕事が無い時は仲間の飲物に睡眠薬入れてみたり、速効性下剤入れてみたり、大量の媚薬入れてみたりして様子を観察していたりする、超絶に大迷惑な人。主に治療班として動いていた。
治療費はボッタクるもの。例え同じ組織に所属していても。

無声詠唱によるVXガスを超高速錬成する術式を必殺としていた。


現在はイルクセルのメルガス盗賊団の拠点に居る様子。




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