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鋭い悲鳴が聞こえた。
近くで喧嘩でもあったのだろうかとぼんやり思う。
しかしそれにしては少々派手すぎやしないか。


そこかしこから上る煙や鉄っぽい異臭はメロが足を進めるにつれて酷くなっていく。
なんだか嫌なことを思いだしそうだ。

数年前のあの日、
全てを失ったあの瞬間、
消えてしまった大切な人。
もう戻らないとはわかっていたが後悔せずになんていられなかった。
今だって。



この時メロは燃え上がる街の火を見て正直立ち止まりたかったし、更に言えば引き返したかった。
それでも進路を変えず馬鹿みたいに真っ直ぐ現場に向かったのは

見慣れた紅と白がそこに見えたからだろう。




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あきゅろす。
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