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お客様、本屋はあちらでございます

こんな客が来てます。




先程入店したお客様御一行。
3人で来てるっぽいけどその内2人の会話内容がさっぱりわからない。
意味不明。
激しく何か討論してるらしいけど、
意味不明。
気にならないと言ったら嘘になる。
いや、俺だって盗み聞きとかしちゃダメだと思ってるよ。
けどそうじゃなくて、盗み聞きっていうか、盗ませ聞きっていうか、
まあなんだ。
声がでかい。
それなのに会話の8割が理解不能だ。
なんだこれ。
俺がおかしいのか。
そうなのか。


呆然としながらレジに立っていると、ことりとカウンターに商品を置かれた。
1人で静かに物色していた方の人だ。
ちょっと安心。

俺はいつも通りバーコードを操り値段を打ち出す。
何度かピッピッと繰り返し、合計金額を盛大に(嘘。普通に。)発表しようとしたら


「これも、お願い!」

どさああああ


…な、なにごと!?
目の前に山が!!
よく見るとその殆どがコンビニの雑誌スペースに置いてある本だ。
しかも全部2つずつある。
こんなにいっぱい本あったっけ?


えー、と現実逃避して(だってこれ、面どry)遠い目をしていると、どうしたの?みたいな感じに見られた。
どうしたの?ってお前これ、こっちがどうしたの?って聞きたい。
本屋行け。


「いやいや、コンビニにしかないのもあるんスよ!」

「いやいや、知らねーですよ、お客様。」


何があるんスよ!だ。
ねーよ。
この状況がねーよ。

というか


「あれ、俺喋ってましたか?」


「顔に出てた」


「わかりやすいね!」


…やっちまった。





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