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不純なぷれぜんとふぉーゆー!


「ねぇ、聞いたよ」

「え、」

夏休みなのに、忘れ物のせいで(これがなきゃ宿題できない!)学校に来たら教室に現れた気配。音も無かったからまるで突然そこに現れたかの様であたしは驚いた。

「クス――酷いなあ。そんなに驚かなくてもいいじゃない」

「烏哭、先生…」

「今日誕生日なんでしょ」

何故それを知っているんだろうか。
烏哭先生は最近赴任して来た臨時教師で確かに面識はいくらかあったけれどこうして2人で話すなんて初めてで、そんなに親しくないはずなのに。

「え、なに違うの」

「あ、いえ!そうです!」

「そう…誕生日おめでと」


ちゅ、


「……え」

「誕生日プレゼント、ね」

触れた唇。触れただけ、それだけだけどこれは紛れも無く――

「あれ?どうしたの、固まっちゃって…ちゅー初めて?」

「い、いやぁぁ!」

な、なに?急な展開に頭が周らない。え、ちゅーってキス?なななんで烏哭先生があたしに…!

「嫌だった?」

「……っ」

そんな顔して聞かれたら反則だ。あたしはふるふると首を振る。その動作に烏哭先生は微笑んで微かに染まったあたしの頬を撫でる。

「僕もね、明日誕生日なんだ」

そんな事は知って、いる。前から、本当は先生が気になっていたのだから。

「誕生日プレゼント、頂戴ね?」



(ほら、もう暗いから送ってあげる)
(え?あ、ありがとうございます…)
(…そうだ、プレゼントは君がこのまま家に来るってのはどう?明日になるまで一緒に居てよ)
(…!!)




2009.8.23 lowサマ誕生日記念!



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