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深夜のメモ


「…」

「…」

「…」

「…」

「…」


なんだこの空気。

まずい…猿飛さんのクナイストーリーを切り抜けたのに…

何を話したらいいんだ。


猿飛さんは、警戒し続けて、
片倉さんは、申し訳なさそうに目を伏せてるし…


真田さんは茹でタコみたいになってる。

茹でられたのは私だっての。


しかたない。
自分が導いた結果だ。


「あの…、ここじゃなんなので…リビ…あー居間?へどうぞ」


口火を切る。


「Thanks」


伊達さんの好感度急上昇。

居間への大移動。

私も入れて5人。
足取りは、重い。

両側を壁に囲まれた廊下だ。

お互い、警戒しながらなの移動は、圧迫される。



座るように椅子をしめす。

伊達さんが座り、片倉さんが傍に控える。


しかし、猿飛さんは入り口から部屋を観察して、座るつもりはないようだ。

真っ赤な茹でタコは部屋の外で縮こまっている。


「さて…」


伊達さんがこちらを睨む。

さぁ、どう来る。

迎撃態勢。

この場面は3パターン用意してある。


「ここはどこだ?俺たちをどうする気だ?」


スタンダードな質問だ。


すこし間をおく。


五秒数える。

いち





さん


よん



「…ふぅ…神様とかが来るのを希望してたんだけど」

ダメか。

怪訝そうな顔をされた。

また声に出てたか。


「えっと…私は名無しで、ここは私の家で…」


姓は省く。

かすがもまつも姓がなかった。

そのほうが、この人達も違和感がないだろう。



長風呂のせいか、
目眩がしてきた。


「ひとまず、どうぞ今日はここに泊まって下さい」


もう眠い。
説明は明日にしよう。


「二階に空き部屋があるので、食事は…昨日のタッパー出すんで。割り箸はそこの引き出しの中です」


全員、「は?」って顔をした。


「で、もうひとつ」





「この家、私が寝てる部屋意外なら、どこでも漁っていいですよ」


通帳の使い方は分からないだろうしね。

それに、自分たちが置かれた状況は自分たちで見てもらわないと。



「ただし、散らかさないで下さいね。出したものは元の場所へ」





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