ありがとうございました。ハスハス言いながら食ってます
ハルアベオンリに行った際、あるサークル様からお菓子をたくさん頂いたのですが
私は仇とサーモン以外何もお返しすることができなかったので、せめてものお礼の文です

頂いたお菓子の中にあったさ/く/ぱん/練乳イチゴを食べながら考えました




肛門が裂けた。

お猪口にドライジンジャーエールを2リットル注ごうとすれば当然溢れ出るということもわからないらしい馬鹿に、まだ溶解が十分でないうちから無理矢理ブチこまれて裂けた。

事後、シャワーでケツを洗っているときに異常な痛みを感じ、やっとの思いで掻き出した精液はピンク色だった。
素人判断ではあるが、これが切れ痔という病であろう。

屈む、座るといった腰を使う動作を行うと、皮膚が引っ張られるのかチリリとした痛みが走る。
人間は所詮皮一枚、だからなにも恥ずかしくない。乳首見せろ、と言った先人の言葉の意味を身を持って知った。

「……だからな。人間ショセン皮一枚。だからケツの穴見せてみ」

「アンタが無茶するせいで!」と次回からの待遇の改善を求め、榛名に詰め寄ったのが間違いだったのだろう。
痔の薬を片手に榛名は俺の足を掴む。

「ふざっけんな!」
「なんで?いいだろ、今さら恥ずかしがる仲でもないし」
「恥ずかしい恥ずかしくねぇの話じゃねぇ!ただただ純粋にい・や・だ!って言ってんだ!!」

掴む手を振り払おうと足を動かすと、肛門に痛みが走った。
ケツの割れ目に血液が伝う感触がして俺は動きを止めた。
男に、しかもこんなトリックアート級に歪んだ性格および性癖の男に突っ込まれている上、股ぐらから出血するとは男としていよいよ惨めだ。

「どうした、大丈夫か?」

突如大人しくなった俺に榛名は、掴んでいた手をパッと離して言う。
いつも勝ち気につり上がる眉がハの字を描き、その顔はまるで母親の体調を心配する子供のようである。

「……大丈夫っす」

付き合いだしてから稀に見るようになった不安と焦りと優しさがまぜこぜになった表情に「この人にも一応俺を心配する心があるのか」と、ホロリときたがよく考えれば俺の不調の原因は榛名である。

「そっか!」

先程の不安げな表情は幻だったかのように榛名は笑う。そして普段の傲慢な顔になる。
失敗したことには、すぐ気づいた。
しかし遅かった。

「でも、タカヤには無茶させちまったからな…」

腕を組み榛名は心苦しそうにする。しかし、口元がにやけているためその表情は悪巧みしているようにしかみえない。

「だからさ!タカヤのケツが治るまで俺が毎日、薬塗ってやるよ!」

再び足を掴まれる。

「俺、指硬いからな。傷に当たると痛いかもしんねーから口で塗ってやるよ」

正気かコイツ。

「それだけじゃないぜ。一日一回突っ込んで、俺のがスムーズに入るように拡張してやる」

「キツいのも俺は好きだけど、それじゃあタカヤがシンドイだろ?」と榛名は訳知り顔でウインクする。

「こんな風に我慢するの、お前にだけだぜ」

榛名の左手が優しく頬に触れ、右腕が足の付け根に巻き付く。
排ガスの充満した夜空のように輝く榛名の瞳は、瞳孔がハート型に溶けている。

「……俺が、タカヤに、俺専用の穴を作るんだ」

噛み締めるように言う榛名に俺は、もしかしてコイツはこれがやりたいがためにわざと俺のケツを裂いたのではないか!?という世にも恐ろしい疑念を感じた。
しかし遅かった。今さら遅すぎた。

既に体は掴まえられているし、心も捕まえられていた。

「もう好きなようにしやがれ!」と自分の人を見る目の無さを呪い、俺は大の字に寝転がった。


[*前へ][次へ#]

第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!