maroさん ちゅちゅぺろぺろ
俺とタカヤとおれ(仮)



ある日タカヤがキャベツ畑から拾ってきた子供は俺ソックリのガキで、タカヤによるとこれは俺とタカヤの子らしい。

「たかやー」

子供の無邪気さを武器にソイツはタカヤの懐に入り込んだ。

「おー、どーした」

ソイツを抱き上げたタカヤは珍しくニッコリと笑っている。

騙されんじゃねぇぞ、タカヤ!

ソイツはただタカヤに抱きついているわけじゃなくて、その小さな手はしっかりとタカヤのおっぱいに添えられている。

「今日の体重は何キロだった?」

さらに腹立つことにタカヤは、すっかりそのチビッコ投手にご執心だ。

そんな卵の殻ケツにつけたようなクソガキより俺の方が名実ともにいい投手なのにタカヤの興味は俺に向くことはない。

「タカヤッ!」

俺も負けじとタカヤに抱きつくと、足を踏まれた。
ついでにおっぱいも触ってやろうと思ったら、手の甲をつねられて引き剥がされた。

「少しは父親らしくしてください!」

世間でいうところ、俺は悪い父親らしい。
しかし、俺にいわせればガキの方が悪いのだ。


例えば、ガキとキャッチボールをしたとしよう。
そうするとガキは俺に向かってチョイチョイと指を上下に振りやがる。
つまり、俺にキャッチャーになれと言いやがるのだ。

カチンときた俺は、どっちがいい球を投げるかはっきりさせてやろうと思うのだけど、そこでタカヤがあいだに入り込んできやがる。
そして俺が怒らえる。


「ほら、元希さん。行きますよ」

今日はガキが練習試合の日で、朝からタカヤは替えのアンダー用意したり、弁当作ったり忙しい。

どうせおためごかしで投げさせてもらうガキの試合なんざ俺は見たくないんだけど、タカヤが俺の手をぎゅって握って引っ張っていくから仕方がない。

タカヤの両手は左にガキ、右に俺の手、と塞がっているので、当然ガキの荷物と弁当は俺が持つこととなる。

「おいっ!お前自分の荷物くらい自分で持てよ!!」
「オレとうしゅだから、重いもんもっちゃダメなんだもん」
「ふっざけんな!投手だからってなんでも人任せにしてんじゃねぇ!」
「元希さん!」
「ウッセ、タカヤは黙ってろ!これは躾だ!」


結局、ガキをタカヤから引きずり下ろして右肩で荷物を持たせることに成功した俺だが、その代わり俺とタカヤが繋いでいた手のあいだにガキが入り込んできて、ガキ越しにタカヤと手を繋ぐことになった。

「捕らえられた宇宙人みてーだな」

地面に映るガキの影が、まさにそんな感じだったので指摘したら、むくれたガキがダラーンと全身の力を抜きやがった。
俺にとってはテメーの体重なんざトレーニング用のダンベルにも及ばねぇよ、ってことでガキを肩の辺りまで持ち上げる。

ますます捕らえられた宇宙人みたいになったガキはケラケラ笑ったが、タカヤが「脱臼したらどうすんですか」と怒った。

その光景を見た近所のオバチャンが「ご家族仲良くて羨ましいわー」と笑った。
…冗談じゃねー。






Q,どうして某様の元希の子はあんなにカワイイのにうちのはこんなに残念なの?

A,最初の一文からやり直してこい


私の適当な発言から、素敵なモエ小説を生み出してくださった「もんっ!」のmaro様に(勝手に)捧ぎます


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あきゅろす。
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