もう遅い(病んでるハルアベエロ)
1000打リク企画その1

ですが、リクエストに応えられた気がまったくしません…
!エロ入ります!




まず、端的にいおう。
榛名元希は阿部隆也の前立腺が好きだ。阿部隆也が好きなのではない。
阿部の前立腺だけが榛名は好きで好きでたまらないのだ。
それは変態的な意味ではない。(榛名にとっては)
榛名元希は至って本気で、阿部の前立腺に恋をしているのだ。
いや、榛名に言わせればこれは恋ではない。
阿部のナカにあるその部分も間違いなく榛名のことを愛しているのだ。
その証拠に、榛名が阿部のナカに入り込み、少し硬くなったソコを挨拶をするようにつついてやると、ソコはすぐにぷっくりと膨らんで反応を示してくれるのだ。これを相思相愛と言わずして他になんといえるだろう。
(すべて榛名の言い分であるが)



だから久しぶりに会った阿部の元気そうな様子を見て、榛名はガッカリしたようなホッとしたような何とも言えない気持ちになった。
阿部が元気だということは榛名の愛する阿部の一部も元気にしているということだ。しかし、阿部が元気だということは愛おしいソコにたどり着くまでに阿部をなだめすかしていい気分にさせて足を開かせるまでのたくさんの手順を踏まなければいけないことを意味しており、榛名は辟易した。

榛名はこれまでも阿部と合法的なセックスを行うために、たくさんの手順を踏み、膨大な時間と技を費やしてきたのだ。
そこにはたくさんの思い出があったが、そのすべてを榛名は覚えていない。榛名にとって阿部はソコの周りを覆うただの「外側」以外の何物でもなかったのだ。

だから榛名は今日も阿部のご機嫌をとって服を脱がして後孔を解かすまでの面倒な手順を思い、肩を落とした。
それだけではない。それに加えてこの「外側」は異様に口うるさいのだ。
愛おしい前立腺と再会を果たすために榛名は「外側」に媚びへつらわなければいけないだけでなく「外側」の怒声を一日中聞き続けなければならない。
火で炙れば口を開く貝の方がまだ面倒がないと榛名は思う。


阿部を映画に連れていき、食事に連れて行き、やっとホテルに連れ込み適当に体を触る。
阿部の体から力が抜けてきたところを見計らって、榛名が阿部の後孔に指を這わすと、阿部は自分から尻を突きだすよううつ伏せになった。
この「外側」の恥の欠片もないポーズに榛名は反吐が出るような気がした。

「外側」は平気でこんな間抜けな態勢をとれるくらい俺に惚れぬいているのだ。

榛名はそのことをとてつもなく気色が悪いと感じる。


すでにパクパクと開閉する後孔に中指を押し当て指の先からゆっくりと侵入していく。
グニグニと内壁の柔らかさを確認して、榛名はナカが自分の指を傷つけない柔らかさであることを確認すると、一気に指を2本追加した。

「ひぁっ!…ぅんっ…んっ…あっ」

バラバラとそれぞれの指を動かして、目当ての前立腺を見つけると榛名は嬉しくなって「会いたかった」という思いを込めて、少し出っ張ったソコを優しく撫でた。

「…ぁ…や!…うぅっ…!…んっ…」

するとソコは榛名に答えるように熱くなり膨らんだ。
少しの刺激にすぐに反応を示したソコに気をよくした榛名は、今度はソコをぐりぐりと押し潰した。

「う、ひぅ…!そこ…ぁ、ぅ…」

「外側」が体を捻り、榛名の指は前立腺から離されてしまった。

この「外側」はいつもそうだ。俺と愛しい前立腺との再開をいつもいいところで邪魔をする。

離れてしまった硬い出っ張りを追いかけてナカを探った榛名は今度は逃げられないように人差し指と中指でソコを挟み込んだ。

「…ぁっ!…ん…くぅ……、」

暴れる「外側」を押さえつけて「外側」ごと前立腺を揺さぶると、外側がビクビクと震え、収縮したナカが榛名の指を締め付けた。

「オイ、しめんな!」

自分の指を傷めるかもしれないという危機感を感じた榛名は、阿部の尻を叩いてナカを弛めるように注意したが、阿部は声を上げナカを余計に強く締めつけたので、結局榛名はため息を一つついて、ナカをより広げるように先程より激しく揺さぶることにした。

「ひぃぃ、あっ…!…あ…あぅ、ぁ…っ…ひゃっ!…ぁっ………」

のたうつように体を動かし、うるさくしていた「外側」は、そのうちに痙攣し始め、少しして大人しくなった。
ナカは熱さが抜け、先程までの締め付けが嘘のように弛んでいたが、そんなことは榛名には関係のないことだったので、榛名は手を止めることなく、それどころか阿部が大人しくなったのをいいことに尻を固定すると、蟻の門渡りを舌で圧迫し今度は外側から前立腺を責めたてた。

「……!…はぁ…、ぅ、…ぁ、ぁ、あ!…いっ!…ぁだ!や!…ぅ…」

ナカと外から弱い場所を責め立てられた阿部は、ほとんど鳴き声のような声を上げ、また体をバタつかせ始めた。
うざったいなあと思いながら榛名は阿部の体を押さえつけ、うっとりと愛おしい前立腺を弄った。



明け方、すぐそばで人間の動く気配に榛名は目を覚ました。
まだ体は夢の中にいるようで、起きあがることも目蓋を持ちあげることすらできない。
榛名の意志とは関係なしに体がごろりと寝がえりをうち、その拍子に布団がめくれた。剥き出しになった腰に感じる空気の冷たさに榛名は身を震わせたが、それを直そうにも榛名の体はまだ動かなかった。
そのままぼんやりと意識だけを働かせていると、次第に体の感覚が戻ってきて榛名は自分の指がピリピリと痺れているのを感じた。

昨日榛名は阿部の後孔の周りがこすれて赤くなろうとも、快楽を生み出すはずのソコが痛みしか生まなくなろうとも、榛名自身がソコとの再会に満足するまで弄り続けた。

昨日は少しやり過ぎたかもしれないと、自分の指を心配した榛名は、ゆっくりと指先を曲げ伸ばしおかしなところはないか確認した。
幸い、特に不調はなく榛名の体が目覚めていくと共に指はなめらかに動くようになっていき、痺れを感じることもなくなっていった。
ホッと息を吐いた榛名はそのまま二度寝をしてしまおうと、意識を手放そうとしたが不意に剥き出しになっていた榛名の腰が布に包まれるのを感じて、意識を戻した。

キッチリと肩まで布団に包まれ、もうめくれることがないように布団の口を整えられると、普段以上に布団の温かさを榛名は感じて不思議な気持ちになった。
一体誰だろうと榛名が薄目を開けるとそこには阿部がいた。
阿部はしばらく榛名のことをじっと観察していたが、ふっと笑ってゆっくりと榛名の頬を撫でた。
その微笑みは優しげで慈愛に満ちており、まるで内側から発光しているようで、榛名は心臓が高鳴るのを感じた。

2〜3回榛名の頬撫で、阿部は立ちあがった。
榛名は阿部が決して榛名と同じベッドで寝ようとしないことを知っている。
行為が終わった後、よろよろと起きあがった阿部はそのままシャワーを浴びに行き、乱されたことなどないように服をきっちり着込むと、季節に関係なく部屋の中で榛名から一番離れた場所に布団代わりのタオルを引いて眠る。

簡素なタオルを下に引き、季節によっては体を丸めて足を擦り合わせて、暖をとる阿部を榛名は何度か見たことがある。その時はそのことに関して特に何を感じなかったはずなのだが、今榛名の頭の中に浮かんだその光景に榛名はくしゃみが出そうになった。

今夜もまた、榛名から一番離れた場所でタオルを引き眠ってしまう阿部に、榛名は思わず起きあがり、阿部の手を掴んだ。

「元希さん?」

驚いて振り返った阿部に、榛名はまるで目の前でフラッシュが大量にたかれたような眩暈を感じて目を開けていられなくなった。
それは間違いなく榛名の世界が広がった瞬間だった。

「タカヤ?」

榛名は衝動的に阿部とキスがしたくなり阿部の体を引き寄せた。
頬と頬が触れ合い、あと数センチで唇が重なるという瞬間に阿部の手がまるで汚いものに退けるように榛名の胸を弾き飛ばした。

「なにするんですか!」

阿部は目を剥いて、信じられないというように叫んだ。

「何ってキス」

榛名にはなぜ阿部がこんなにも怒るのかわからない。
「外側」は榛名に惚れぬいているはずなのだ。
普段はしない大サービスに阿部が泣いて喜ぶと思っていたところを弾き飛ばされた榛名は、驚き憮然として答えると、阿部は口の端から嘲笑を漏らした。

「自惚れないでください」

歪に持ち上げられた口元から榛名を威嚇するように八重歯が覗いた。

「俺が気づいてないとでも思ってるんですか?」

弾き飛ばされた榛名の胸が今更のようにジンジンと痛んだ。


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あきゅろす。
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