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プリティ・だーりん 丸井



「あの、丸井さん」

「あー?」

「離してもらえませんか?」

「無理」



即答かよっ!
そもそもなんでこんな風になったの?

いつも通り屋上で休憩(サボりじゃないよ?)してたら
突然ジャッカルが来て

「後は任せた」

なんて言って私に丸井を押し付けて行った

いやいや、任せたってなにさ!?

つか、これを私にどうしろと…



「丸井くーん」

「………」

「離れたらお菓子あげるからー」

「…、…」


あ、ちょっと揺らいだな


「真田呼んじゃうよー」

「………」

「幸村呼んじゃうよー」

「…別に怖くねぇよぃ」



なんだろう、そう言った丸井が可愛く見えてきた
(期末だなんて言わないで!)



「どーしたの?」


「…別に」




そう言って口を尖らせ下を向く丸井の
頭をわしゃわしゃと撫で回してやった



「なにすんだよぃ!」


「なんに機嫌損ねてるのか知らないけどさ、丸井が元気ないのやだよ」


「…なまえが」



「ん?」



ボソッと丸井は何かを言ったけど
余りにも小さくて聞こえなかったから
聞き返すと顔を真っ赤にした
丸井と目があった



「っ…」



ど、うしよう

ドキン ドキン

胸の鼓動が速くなるのがわかった



「なまえが俺に黙ってサボるから!」




「なまえがいないとつまんねぇだろぃ」なんて丸井より少し高い位置にいた私を睨みながら
叫ぶ丸井がどうしようもなく可愛くて、
睨んでるはずなのに私からは
上目遣いにしかみえなくて


つい、口元が緩んでしまった



「っなに笑ってんだよぃ!」


「ごめ、なんか可愛くて」



笑いながら謝ると丸井は眉間にシワを寄せながら私の所に来て
顔を近付けた




ちゅっ




「な、」


いきなりの事に反応出来ないでいると丸井は勝ち誇ったような顔をして言った



「可愛いじゃなくて格好良い、だろぃ?」






プリティ・だーりん

(…ばっかじゃないの!)

(顔、真っ赤だぜ?)



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