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本当の気持ちは 仁王


「仁王くん」



本当に好きなんです



「ごめん」


「そっか…こっちこそごめんね?」


「いや、気持ちは嬉しかったなり」


「…ならよかった」




わかりきってたことなんだけどね

どうしても伝えたかった







「おい仁王!なまえに告られたってまじかよぃ?!」


「ん?あぁ」


「もちろんOKしたんだろぃ?」




出来ることならしたかった

でもそんなの無理じゃ



「断ったぜよ」


「はぁ!?」




本当に好きなんじゃ
これほどまでに誰かを好きになったことなんてなかった




「お前、まさかあいつが好きだって言ったからかよぃ」



「そんなんじゃなか」




それ以外になにがある?

俺にとったら二人とも大切で

好きなんじゃ




「…仁王、お前の気持ちもわかるけどよ

もう少し
自分の気持ち優先してもいいんじゃねぇ?」




今更変えられん
俺はなまえを傷付けた

泣きそうな笑顔で謝られて
本当はその場で抱きしめたかった

俺が言ったことに嘘はなか



好きになってごめん


自分と同じ気持ちだと知って嬉しい



もうどうしたいのかわからない





「仁王くん」


「どうしたんじゃ柳生」


「なまえさんのことなんですが」


「………………」


「先程きっぱり振られました」


「…は?」


「どうしても好きなんですって他人の気持ちを優先する仁王くんが」


「…!」



どうでもいいなんて嘘じゃ
どうしたらいいなんで嘘なんじゃ


本当は誰にもとられたくない

なまえの笑顔も声も全部



本当の気持ちは
俺のものにしたかったんじゃ




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