[携帯モード] [URL送信]

過去の拍手お礼
移転記念【月杯】

B月夜に乾杯

――満月の夜――

 銀色の姿で風を切り野山を走る俺――狼の姿で居る時が本当の自分だと思える瞬間だ……

 なのに何故、背中に荷物を載せて走らなければ成らない?

「う〜ん、楽チン楽チン〜一狼、振り落とさないでよ」

 そう……夜では無いと活動出来ない奴らが居るために、夜桜の下花見をしようとなった迄は良しとしよう――

 しかし! たまたま満月の夜だからって何故俺が、荷物持ち&かんなを背中に載せて走らなければいけないんだ?

「かんな……あんまり調子に乗ると一狼さんがキレますよ……」

 雪彦が勘の良さを発揮してかんなに云うも。

「え〜〜っ、何か言った? 」

 風切って走ってる状態では聞き取れ無いらしい……

 上空では、夜桜見物に出る元凶達が呑気にフワフワと漂ってるし、後ろでは、ソワソワと心配してる雪男――段々腹が立って来た俺は、かんなを振り落とすべくフルスピードで走り出した・・・


「やっぱり桜は夜が綺麗よね」

 満開の桜の下で雪彦の弁当を食べ酒を飲む……いつの間にか苛々もどこかに行き花見を楽しむ皆。



モンスター達に乾杯!


[前頁][次頁]
[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!