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あたたかいみるくをください
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「――すみません。習い事をしているもので」
 以前憧れていた彼女からの誘いがあった。彼は申し訳なさそうにその誘いを断った。
 彼の習い事は『水泳』だ。
 この半年間で見る見るうちに減り張りのある躰つきになって、外見や服装も洗練されてきた。何より色気が出てきた。そんな風に変わってきた彼を女子社員は見逃さない。
 しかし、彼はどんなに言い寄られようと、女性との関係には関心を示さなかった。
 スポーツに本格的に取り組んだのは初めてで、辛いと感じることもあったけれど、指導してくれるのが悠馬だから頑張って続けることが出来た。
 そして、週末には性の指導を受ける。悠翔は悠馬の望むままどんどん淫らになって、本当はそれが自分自身の望んだ姿だったのだと感じていた。
 プールで冷えた体には、コーチが飲ませてくれる温かいミルクが何よりの褒美となって、悠翔を幸せにした。
 いつか過敏な腸が丈夫になったら、腸奥にコーチのミルクをたくさん注いでもらうんだ。グチュグチュになったトロトロの穴を、奥まで掻き混ぜて愛してもらうんだ。
 そんな未来図を夢見て、悠翔は自分の体質改善のために病院にも通い出した。





あたたかいみるくをください
――終――




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あきゅろす。
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