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贈する想いは
次は俺の好きにする。

多分……、事の発端は……、何だったか。

別に悪気も何もなく、只そう思ったから、話の流れ、返答を。

そのままを、さら、と、口にしたら。

そう意識をするような会話でもなかったので。

何故こうなったのか、正直よく解らないが。



(あぁ……。ヤバイな、これは。)



これだけは解った、とても。



「……っ、……ぅう、」
「泣くな」
「ん、くっ、……、」
「何で泣くんだよ」
「……泣、いて……な、……」


(泣いてんじゃねーか。)



涙が、一粒。

溢れ落ちる。

きらきらと水が光を返して。

湖面の月や、夜空の星が輝くように。

瞳いっぱいに溜まった水分が、幼さを後押しする。

きゅっと、下の唇を噛んで。

真っ直ぐに視線を向けて。

握り締めた拳が震える。

いつの間にかベッドに正座で。

じっと、じっと、見詰めて、堪(コラ)えて。


その姿が……、愛おしい。
その姿が……、苛めたい。


可愛過ぎるだろ。
反則過ぎるだろ。


あぁ、可愛いな。


可愛い。


このままもっと泣かせたくなる。

思わず口許が緩み……、笑みを噛み殺すのに苦労する。


あぁ、可愛い。


可愛いけども。


意味もなく泣かすのは駄目……、だな。


ならば。


理由を見付けて、泣かせながら抱く事にしよう。


次は。


そんな不埒な思考を隠して、上がる口角を押さえ付けて。



「何が気に障ったんだ?アレン。教えてくれ……」


椅子から立ち上がり、寝台の縁へと座る。


「アレン、……何?」
「だっ、て……、」
「ん?」
「……い、嫌、……だって、ぅ……」


少し前を考える、思い出す、思い出せ。

何か、……何だ?

そんなに泣くような事が……、ぁ、これ……、か?


「くっつくな、か?」


こくり、と、小さく頷くと、涙が手の甲で弾けた。


「側に寄るな、……も、か?」


別にアレンに向けて……いや、言ったがそう言う意味ではなくて。

室温の高く汗ばむ陽気に、風呂上がりの体では、……暑い。

ばふばふと寝具を叩いて、横に座れアピールをされてはいたが。

少し汗が引くまでは、熱が落ち着くまでは、と。

かたり、と、椅子に座り、それを無視しての言葉のやり取りで。

髪を拭きながら、少し待て、と、言った筈だが……、聴き漏らしたのか。

タオルに遮られたか、動作音に遮られたか。


「アレン、」
「……は、ぃ、」


俯く顔に手を伸ばして、顎に指を掛けると、上向くように促す。

目元に唇を寄せ、っちゅぅ、と、吸い、残りを舐め取る。


「お前焦り過ぎ。暑かったんだよ、風呂上がりだから」
「……、だっ、て……ぇ、」
「俺は逃げねえよ、馬鹿が」
「だって、……久しぶ、り……、」
「あぁ、」
「……寂し、かったぁ……、っ、……」
「そうか」
「早、く……ユゥ、っ、ん!」

軽く押し付けるように触れる感触、唇。

「こうしたかったんだろ?」
「……ユ、ウ」
「もっと、……欲しいか?」
「……欲し、い、」
「じゃあ、俺で埋め尽くしてやるよ」
「……ん、いっぱい、……シて」


ちらり、と、泣き顔が過るが、今日はお姫様の願いを優先に。

どちらにしろ可愛いのだから、……でも、やはり、と。

諦めが悪いな、と、くすり、と、自らに苦く小さな笑いを残し。



アレンを押し倒すと、ゆるゆると快楽の海へも沈め、溺れさせた。

(終)

**********
【Request(?):笑顔の神田。より】狩野様へ。
笑う神田と言う事で笑わせてやった!
多分、笑うの意味が違うwww
こんな神田も好きでしょ?ね?(・∀・)ニヤニヤ←


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