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贈する想いは
7.【7777リク】

「ユ…ウ……」
「解った、アレン」
手で頬を包み、潤む瞳に映る自分を探すかのように視線を合わせると、ゆっくりと唇を触れさせた。
右と左と、合わせては離し、長く、短くと、合わせては離し、口内へと舌を滑らて行く。
絡め、吸われ、または吸い、軽く歯を立てては舌を舌先で擽られ、唾液を飲み込み。
息をするのも惜しいくらいに、口付けの深さは増えて行き、激しさも増して行く。
濡れた唇を舐め上げると、顔を離し、口を開けたままに呼吸をする下唇を、もう一度食(ハ)んだ。
「好きだ、アレン」
「ん、…僕、も……好き」
ちゅ、と、音を立てて軽くキスをすると、その口は胸へと、片手もそれを見習い、片手は下へと放たれた。
噛まれ、引かれる痛みは、痛みでは無く好くなる為のスイッチで、舐め吸われては悶え。
爪で弾かれ掻かれる、微かに与えられる弱い刺激は、口とは違うたおやかな悦び。
軽く握り起こされ、先に溢れる密を更に要求するかのように、親指は撫でるように丸みを擦る。
胸から口を離し、寄せられた首筋に痛みが走れば、確かめずとも、染まる紅点が生まれただろうと。
鎖骨に舌が這い、唾液の滑(ヌメ)りと舌の熱さ、時々に吸われる肌に、執拗に弄る胸。
つぷつぷと粒を連ね繋がる体液の滲みは、いつしか堪えられぬと言う風に、とぷとぷと溢れていた。
緩やかでも、強くても、柔らかでも、痛くても、落とされる肌への振動は、全てすべて快感となる。
「……ユ、ウ…ュゥ、っん、」
名を呼ぶ唇が塞がれ、ねとり、と、大きく舌が入り込み、舐め尽くし、呼び込んで歯を立てた。
繋がりを惜しむかのように、出された舌が、その尖端が、最後に離れ難く離れた。
「アレン、気持ち好くなれよ?」
前髪を撫で、露にした額にキスをすると、その顔は、溢れる蜜を吸いにその場を離れる。
先に触れるだけの口付けを施すと、既に溢れてしまった物を味わうように舐めて行く。
上、真ん中、下、右も左も余さぬように、貴重な物を無駄にせぬと言う風に舐めて。
手を染めた蜜を見せ付けるように体を起こすと、ゆっくりと指先、指、間、掌と舌が動いた。
「足りないな。もっと寄越せよ?アレン」
「ん…、ユウの、……好き、に…して」
「アレン、膝を立ててくれ」
手伝うように折り曲げ、下敷きとなっていたガウンの裾を手早く纏め上げ、下半身に敷き込む。
その腕を伸ばして、忘れられたグラスの中身を口に含むと、その足の間に身を滑らせた。
「や、ぁ…ュウ、…んぁっ、」
肩で腿を支えて、腰を上げられたせいで覗いた場所へと顔を、双玉の付け根へと寄せ。
唇から溢した、とろ、と、生暖かな液体は、抗う事無く体のラインを伝い、その先の蕾へと流れる。
指先が柔らかな襞に触れ、その皺を爪弾くように撫で、押し、ゆっくりと中へと分け行って行く。
「っ、は…はっ、ぁ……」
人差し指の爪半分、第一関節、その次の間接の中程、と、ゆるゆると深みを増して。
軈て綺麗に飲み込まれ、潤滑油としての液体も尽きて、だがそれはもう必要の無い物となっていた。


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