[携帯モード] [URL送信]

連綿たる経常
自業自得なれど。

漏れる吐息すらも惜しい。
その魅惑的な体内から出されるその呼気すらも。


合わせただけの唇をずらすようにして、綺麗に重ならせて。
覆い尽くすように、キスを続ける。


くんっ と、小さくシャツが引かれ、息苦しさを訴えられるも。
頭に回した手と、腰に添えた手とに力を込めて。
より強く、身動きを封じて、体温を感じて、体を抱き締めて。


口内に差し込んだ舌で、彼のやわらかな舌を舐めて、吸って。


手を腕に変え、腰を抱き込んで、手先は布越しな股間に伸ばす。


シャツを引く手が強くなるが、そこは気付かないフリをして。


緩く回されていた腕が、俺の悪戯を止めようともがく。
本気で止める気なんてないくせに、体は正直にその存在を主張しはじめていて。
引き剥がそうとするその腕も弱い力で、誘っているようにも取れる。


このままイカせて、この場に崩れ落とさせてやろうか。
服のまま射精させて、汚れたままに歩かせて、恥辱に歪む顔も見てみるのもいい。


夜の闇に紛れ始めたこの暗い路地、一歩踏み出せば人の行き交う通り端で。
見られるかもしれないというのは、スリルかスパイスか。


軽くキスだけのつもりが、紅に染まる可愛い顔と、いやらしい呼吸と唾液の音と。
手に馴染む、感じた事を如実に表すペニスに、そして少しの抵抗にもならない抵抗と。



すべてが煽ってくる、衝動を底上げする。



宿まで我慢……出来ないから、少しだけならとの暗闇へが。
益々自分を追い詰めるとは。



純粋に快楽に沈むさまも、虐げられた享楽に堕ちるさまも。




どちらも捨てがたい。




そして、今、その姿が見たい、仕掛けたままに進めたい、……が。


今晩から間違いなく、ご機嫌取りとシカトの日々を送る事になるだろう。
それは避けたい、この貴重な待機の数日は、有意義に使いたい。


折角の意地悪の好機と、泣かせる機会だが仕方がない。


名残惜しく解放すると、胸に縋り付くようにして息をするその背を撫でる。



「……ば、……っ、か、」
「……悪ぃ」
「……ばか、……欲しく、て……、耐え、られなく……な、る」
「アレ、ン?」
「……ここじゃ、……強請れ、な……ぃ、もん」
「アレン……」
「いっぱい、……いっぱい、欲しく……んッ!」



あぁ、最後までヤらずに戻れるか?と、自問自答しながらも。
我慢せざるおえないか、と、頭では考えつつ、理性の箍の限界を考えた。


[*前へ][次へ#]

68/70ページ

[戻る]


あきゅろす。
無料HPエムペ!