BLで切ない話をお願いしますっ!-3-


俺は今日も、ぼんやりとしたこれからを、ぼんやりどうしようかと考えてる。


賑やかなキャンパスの空気なんて、構ってられない。


ユゲさんからは、ここ一ヶ月、まったく連絡がない。

このぐらいの期間、連絡がないのは…正直、いつものコト。
半年以上こうやってセフレしてんだから、嫌でもそのサイクルが頭に染み付いてる。

いつものコトじゃないのは…、そう、俺の心。

あいつと会うようになって、俺はどんどんあいつにハマってく。

身体を重ねるごとに、どんどんドンドン…

ドコの陳腐な歌手の歌?って思うくらい、身体だけじゃなく、心ごと吸い寄せられるみたいに。
あいつのちゃんとした名前も、仕事も、好きなモノも…なーんも知らないのに、『ユゲさん』にハマってく。


…何これ、恋?


いや!いやいや!
変だよ、絶対に変!

こんなの俺じゃない。
俺じゃないって!

でも、三日前に送ったメール、まだ返事が無いんだ。

催促みたいにメールしたから、怒った?それとも、そろそろ俺に飽きてきた?


「…あ〜ぁ…情けな…」


言いながら、俺の右手にはユゲさんからの連絡を待つみたいに、しっかりと携帯が握りしめられてる。


きっと今日も…こない。


わかってる。
いつも俺が会いたい時に、携帯の小窓に浮かぶのは、あいつの名前じゃないってコト。


でも、早く来ないかなって期待が捨て切れなくて…



「…はぁ…」


また、溜息が漏れる。

幸せが逃げるって?
どーでもイイよ、一人ん時の幸せなんて。


空を仰ぐ。
憎らしいくらいの快晴。
眩しくて、あいつの笑顔みたい。


「…クソオヤジ…」


思わず、この前セックスした時のあいつの笑顔を思い出して悪態をつくけど…



「…ウソ。会いたいよ、ユゲさん…」














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あきゅろす。
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