世界樹の麓から‐シン+スタ


スタン「へぇ、ここが世界樹の麓かぁ…」

シン「あれ、初めてなの?」

ス「あぁ。アイリリー領のこういうところは入ったことがなかったんだよ。でも、ドープルーン領と似たような魔物≪やつら≫もいるんだなぁ」

シ「そうだねー。でも、少しずつ違うから、それぞれの対応をしなきゃいけないね」

ス「だな。
あ、そういやお前らディセンダー?ってやつは、世界樹から生まれるんだって聞いたんだけど、実際のところどうなんだ?いまいちピンとこないんだよなぁ」

シ「うん、僕もよくわかんないんだよね。君たち人間だって、生まれてくるときの記憶はないでしょ?いつのまにか生み落とされて、そこから思い出をつくっていく。
君たち人間も、僕たちディセンダーも同じなんだよ」

ス「そっか…。お前らはうまれたときから今の俺たちと同じ年頃だから、変だなーって思わされてたんだな」

シ「先入観ってやつだね。僕たちは記憶そのものがなかったから、そんなもの持てないけど」

ス「でもやっぱ不思議だよなぁ」

シ「何が?」

ス「だってお前もうまれてまだ数ヶ月だろ?人間なら立つことすらできない期間なのに、なんでもできるんだもんな」

シ「例えば?」

ス「うーん…街一つ救うのもそうだけど、料理、鍛冶、道具作りに難しい言葉だって知ってる。
俺もそんな能力ほしいなぁ…」

シ「ディセンダーは世界を守るために存在してるから、最低限のことはできるらしいんだよね。
でも街を救えたのも、知識を身につけられたのも、周りに助けとなる人がいてくれたからこそなんだよ」

ス「ディセンダーそのものの力じゃないのか?」

シ「もちろん。
経験豊富な人がいてくれたから、最低限以上のことを知ることができたし、街を救いたいと願う人々がいたからこそ救うことができた。僕たちは、ほんのわずかな力添えしかしていないよ」

ス「そんなことないよ。やっぱお前らの力は大きいと思う。俺たちだって、何度救われたか。
…俺も、お前らみたいな英雄になりたいな」

シ「スタンだって十分がんばってるよ!みんなも君のことを認めてるし、胸張ってもいいと思うよ」

ス「そうかな…。へへ、ありがとうな!でも、まだまだがんばるよ。お前に負けないくらいデカイことしでかすんだ!」

シ「その意気だよ!しでかしちゃダメだけどね!」

ス「このやりとり二回目だ!」

シ「ははっ、じゃあ行こっか」

ス「あぁ!」






fin...








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ディセンダーについて考えてみた。




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