誰かに聞いた怖い話
・・・心残り4
.
『僕達が死んで、あの世とやらに行ったら…彼奴に再び出会えるのかな?』

そして彼は、そう続けたのです



…彼奴って?



…私達の知り合いで死んだ人間なんか…



…あっ!まさか彼が?



…でも、彼は私達とは別行動だったし…



『ねぇ、誰か亡くなったの?』

その場の話の内容にどうしてもついて行けない私は、その場に座る友人達に恐る恐る尋ね掛けました



有りませんでした



その場に座る友人達は、私の問い掛けに何の反応も示さなかったのです



『あの世か…どんな世界なんだろうな…よく言われてる様に、小さな小川の側に綺麗な花畑が広がっているのかな?』

そう呟いたのは、旅行好きな彼でした



『さぁな…でも、俺達は以前約束したよな…あの時はお前は居なかったけど…俺達は約束したんだ』

サーファーの彼の方を向きながら、車好きな彼は話し出したのです



『そうだね…確かに約束したよ』

『僕達の誰かが亡くなったら、あの世の事を教える為に戻って来るって…その為に僕達の元に顕れるって、あの時約束したからね』



『そうさ!もしかすると…もう此所に来てるのかも知れない…俺達の直ぐ近くに…』

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あきゅろす。
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