誰かに聞いた怖い話
・・・疑惑から疑心へ7
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『御免…くだらない質問をして…でも、僕は時々考えるんだよ…もし…自分が女性に生まれたら…とか、もし…自分が有名人の子供だったら…とか、すっごく長生きをしてあれも此もやってみたい…そんな事を考えた事もあるけど…人には避けられない宿命ってあるのかな?人の力では変える事の出来ない、どうしようもない運命って……だから…君がどう考えているのか、一寸気になって尋ねたんだ…御免…』



『もういいよ…私が君みたいなタイプが好きだなんて…冗談を言ったのが悪かったんだし…もういいよ』

私にはそう答える事しか出来ませんでした

私自身が、自分自身で決められない宿命を背負っていたから…



『じゃあ…僕は表で待ってる…』



『…うん』

病院長の息子の言葉と気配が遠ざかる中で、私は彼の言葉を考えていました



…もし、自分が…

…でも、それは…



そんな取り止めもない事をぼんやりと考えていた私は、ある事に気付いたのです

その事が私にとって重大な意味を持つ事を、その時の私は知りませんでした

いいえ…それは私一人だけでは無く、私の友人達をも含めた、私達全員に関係する事だったのです

それは一見些細な事でした

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あきゅろす。
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