誰かに聞いた怖い話
・・・山越えの道10
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僕達二人が少し肌寒く感じられる車外から、暗闇を照らし出す目的の為だけにエンジンを掛けて置いた車内へと戻った時には、先程迄の音楽番組は既に放送を終了しており、カーラジオから途切れ途切れに流れて来るのは、地元の最新のニュースだったのです

丁度そんなタイミングの時でした、あの交通事故のニュースが流れたのは…





…時40分頃に……×号線……付近で発生……玉突き事故の……で、大型トレー……横転し……現在×号線は上下線共通行止めに………現場……渋滞し…ます。

この事故………さん二十…歳と、………さんの車に同乗………たと見られ………歳くらいの男女二人が、市内の病院へ搬送さ………途中で……ました。



では、次は天気予報の時間です。

大陸からの………影響で、日中は………





ゆっくりと動き出した四駆に続いて、僕の車は山の斜面を巻く山道を走り始めていました

その影響なのでしょうか?

先程迄何とか途切れ途切れに受信出来ていた放送も、ぷつりと言う音と共に途切れたきり、後はザーッと言う雑音ばかりで暫くの間聞く事は出来ませんでした



『通行止めだなんて…』

彼女の言った事は、本当だったのです

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あきゅろす。
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